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10周年と回想と新発見:『仮面ライダーオーズ/OOO』放送開始10周年に寄せて

 

去る9月5日、『仮面ライダーオーズ/OOO』が放送開始より10周年を迎え、ファンは大きな盛り上がりを見せた。公式サイドからは20時間一挙配信を初め、様々な展開を打ち出し、ファンの期待に対して正に万全の体制で迎え撃ったといえるだろう。

 

いまや『オーズ/OOO』といえば21作品ある平成ライダーの中でも一目おかれる作品となった。最終回の感動は今でも覚えている。この上なく綺麗に完結した最終回として語り継がれ、(とくに『平成ジェネレーションズFINAL』以来だと思うのだが)「東映バンダイ、割れたタカメダルを押し出せばエモいと思ってるだろ!」みたいなプロモーションが続いている。悔しいことにその通りではあるのだが、『オーズ/OOO』の魅力はなにも火野映司とアンクの関係ではない。

 

すでに語り尽くされてしまった「映司とアンクの絆』以外の切り口で、2010-2011年当時のことを思い出しつつ、当日Twitterでいくつかオーズ10周年に寄せたツイートをざっくばらんにした。だらだらと在宅勤務をしていたらいつの間にか2週間以上過ぎてしまったが、せっかくなので、記事にまとめておきたい。

 

仮面ライダーオーズ ファイナルエピソード ディレクターズカット版

ウヴァさん(と他グリードたち)

いろんな意味で思い出深いウヴァさん。まだ放送が始まったばかりのころだったかな、「ウヴァ弱くね?」と当時学校の友人と話したことがあるのをよく覚えている。その後もなぜか子供に愛想を振りまいたり、暫く出てこないと思ったらセルメダルをコツコツ集めていたり、ガメルとメズールを復活させたと思ったらこっそりコアを抜いてたり...。

 

とにかくグリードの中で一番話題に事欠かなかったウヴァさんですが、まさか最後ああなるとは予想外でした。一見姑息で小物なやり方も多かった彼ですが、そのしぶとい一面は見方を変えればかっこいいかも?(完全復活したとたんにイキリまくるのも好きですが)

 

他のグリードもそれぞれ違った顛末を辿りましたね。4人一斉に登場したグリードたちは、なんとなく4人1組で行動するのかなと思いましたが、それぞれ違った欲望をもっているのだからバラバラに動いていくのがある意味当然ですよね。それだけに、ガメルとメズールはもう少し動きがあってもよかったんじゃないかとか、終盤の順番にメダルを砕かれて退場していく展開はちょっと「キャラの在庫処分」っぽく見えちゃって残念だったなとか。これも平成の凸凹か...

 

トラメダル

基本フォームを構成するメダルにも拘わらず、活躍が薄かったトラメダル。次第に視聴者からネタにされるように...

 

コンボチェンジギミックを戦闘で魅せるには腕を変えるのが1番わかりやすいんだから、ただでさえ基本メダルであるトラは他のメダルに変えられる運命なのに、その上でメダジャリバーなんてクソ強い武器持ってたら、そりゃトラの出番はどんどんなくなってしまいますよね。販促の犠牲になったのだ。

 

一応トラの名誉のために書いておくと、後半からは活躍する場面も増えました。タカトラドルの爪系波状攻撃とか、タカヘッドとのシナジーでコアを抜いたりとか。特にスーパータトバコンボは基本フォームを正統進化させた究極形態に恥じぬ大活躍だったと思います。

 

トラメダルの他にも、オーズには「欲を言えばもう少し活躍が欲しかったなぁ」というメダルやコンボが結構あったり。ガタキリバコンボとか、ちっとも出てこなくなってしまったのは当時かなり残念でした。後年の客演で登場しましたが、「無理に毎回50体分身させなくても6体とかにしておけばまだ出番を作れたのでは...」と思わずにいられませんでしたね。

 

あと、サゴーゾが強そうな割に活躍が少なかったよなーとか、シャウタももう少し出番欲しかったよなとか。制作側もその辺りは意識しているのか、客演時に違う組み合わせの亜種を出してくれるのは結構嬉しい。アイテムをまんべんなく活用させるのは難しいのですね。

 

第22話「チョコと信念と正義の力」

カッターウィングと後藤さん

これまた途中まで不遇扱いだったカッターウィング。伊達さんがバースに変身していたころは、なぜか全く出番がありませんでした。あんまりないもんだから、「伊達さんはカッターウィングの存在を知らないのでは?」とまで言われていた記憶があります。

 

第38話、満を持して後藤さんがバースに。映司/オーズを敵視し、バズーカをぶち込んだでいた頃に比べると本当に彼は成長したな...! そしてカッターウィングも初使用。そこからは映司と共に変身して戦う仲間になって。一人で戦地に赴こうとする映司に同行してくれたこともありました。

 

さて、カッターウィングといえば後藤さん、のイメージが結構自分の中ではあるんですが、その中の最たるものはあの最終回。最終回、変身が解けて落下する映司を助けに来る後藤さんが、カッターウィングを使っている。アンクは居なくなってしまったけど、共に戦った同じ仮面ライダーの仲間であるバースが代表として手を取ってくれるんですよ。1人だけで手を伸ばそうとしなくても良いんだと。

 

だから、結果的にカッターウィングが後藤さん専用装備っぽい感じになって良かった(笑)というのが、10年目にしての僕の新発見でした。

 

おわりに

読み返すとオーズの欠点をつついたような文章になってしまいましたが... 僕はオーズ大好きです(笑)語るまでもなく名作だと思っています。これからも皆の記憶に残り続ける作品になって、新たなファンを獲得していく作品になって欲しいですね。