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感想『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』【2019年5月鑑賞】

どうも、黒輔です。

 

YouTube東映特撮Officialでプレミア公開された『仮面ライダーW FOREVER A to Z / 運命のガイアメモリ』(2010年8月) 視聴者は1万人を軽く超えており、改めてW人気を実感しましたねー。新しい元号一発目の鑑賞に相応しい傑作でした。

 

5月の末まで公開されているようなので、観てない方は下のリンクからどうぞ。

仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ[公式] (GW特別企画) - YouTube

 

私も久々に鑑賞しました。折角なので短めに感想をまとめておきます。ちょっと否定的部分もあるのでご了承くださいな。2010年の作品ですが、未見の方はネタバレに注意してください。

 

仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ

 

坂本浩一監督のアクション

この映画のいいところは「アクションシーン」だなと率直に思いました。

 

『W』がライダー初参加となる坂本浩一監督と言えば生身アクションだったり連続フォームチェンジバトルだったりといった特徴が挙げられますが、この映画で既にそれが特徴付けられていますね。同じく坂本監督が担当した『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』(2009年12月)では、子供心ながら「明らかに今までのウルトラマンとは違う映像」を感じてワクワクしたのですが、この劇場版Wを観たことで坂本監督のファンになりました。

 

ラストのW vs エターナルでの連続9フォームチェンジは、当時劇場で圧倒されましたね。(しかも、3Dで観ていたので)・・・パソコンの小さい画面で見ると流石に当時のような感動は得られなくて寂しかったですが、それでも見ごたえがありますよねー。Wやアクセルはフォームチェンジが少ないほうなので、最近のビルドやらジオウやらに比べたらまだ扱いやすさがあったんだろうな。やっぱりさーいろんなアイテムを使ってくれると「総力戦」感も出るし、画面もにぎやかだし、自分の中の子供心が湧き立つんですよね。特撮ヒーローとして一番大事な要素のひとつだと思います。

 

生身アクション。ファイヤーガールの印象が強かったんですが久々に観てもやっぱり彼女が一番動いてるように思えた。あと坂本監督の性癖が垣間見えるよね(笑)照井もエンジンブレード頑張ってぶん回してましたね。メタル・ドーパントのマッチョメンも肉体披露も良かった(笑)さすがウルトラマンガイアの中の人・・・翔太郎の「ホワァー!」も笑えるんだけどアレ高岩さんのアドリブだったりすんのかな。

 

ただ、生身アクションの量はこれぐらいがちょうどいいよなーとも感じました。初代『平成ジェネレーションズ』(2016年12月)は「なかなか変身せんな・・・」と思ってしまったもので。ちょっとくどかったかな。

 

大道克己については描写不足?

エターナル克己大道とNEVERについては『仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーエターナル』でだいぶ詳しく過去が描写されているんですが、この映画だけ観ると大道の目的や行動理由がいまいちよく分からないなと。「あれ?この敵役セリフはかっこいいけど何しに来たんだっけ?」って観ながら思ってしまいましたもん。

 

大道がNEVERなんで、市民を俺らと同じ死人にしてやる!ってのはまだ分かる。しかし、この映画の情報だけでは「じゃあなんで風都でやるのか?」という理由が良く分からないので、結局製作側の都合でしかないように見えてしまう。一応「ガイアメモリに囚われた箱庭を開放する」=「風都はメモリの実験場にされているから」という理由は言ってますけどね。また、彼なりに感じていたフィリップへのシンパシーも理由のひとつとして想像できます。ただ「エターナル」観ないと理解しきれない部分ではあります。

 

そうなると、最後の「街のみんなの声援を受けてゴールドエクストリームに進化する」「街を救ってきた仮面ライダーWが街に救われる」というシーンも弱く見えてしまうなと。せっかく良いシーンで、風が吹きW-B-Xが流れるという確定演出もあるのにもったいない。これあんまり気付きたくなかったな笑 鑑賞当時はひたすら興奮してましたよもちろん。

 

たぶん今作ではフィリップとマリアの話を主軸に置きたかったから、ここら辺は端折ったのかもしれません・・・もちろん『エターナル』観ればよいのですが・・・あと一言二言、説明が多ければなーと思わなくもなかった。NEVERたちも含めて、すごくキャラが立ってて良い悪役なんですけどね。松岡充さんの主題歌もめっちゃ泣ける良い曲なんだ・・・

 

切札の記憶

もうとっくに語りつくされたであろう名シーン。

「どうやら切札は常に俺のところに来るようだぜ・・・変身。」

 

う~~~~~んカッコイイな。翔太郎のキザな言動はここぞという点で活きる。「ガイアメモリと使用者は惹かれ合う」というのはこのシーンの直前でもきっちり示してますし(羽原レイカとヒートメモリ)、Wが使用するメモリで変身するドーパントと悪の「仮面ライダー」が立ちふさがるってのも「ヒーローが乗り越える試練の壁」として十分なんですが(いつだって乗り越えるのが難しいのは自分自身です)、さらにT1ガイアメモリを封じられてしまったという絶望的な状況を打開する、文字通り「最後のジョーカー」となる。いやカッコイイな。

 

使用者の身体能力や潜在能力を極限まで引き出す、というジョーカーメモリ。『風都探偵』では「使用者の感情が放つエネルギーにより性能の上限を超えた力が発揮できる」という特性が明かされました。道を切り開くのは、翔太郎の熱い心という・・・まさに翔太郎自身が切札であるような設定がすばらしく強い。「情を捨てられないハーフボイルド」な彼にぴったりなメモリなんでしょう。

 

まとめ

もうすこし色々書けそうなことはあるんですが、キリが無さそうなのでここら辺にしておきます。

落ち着いて鑑賞したことで見えてくる「アラ」のような点も思わず指摘してしまいまいましたが、僕はとてもこの映画好きですよ。「平成ライダー劇場版でおすすめといえば?」という問いには、今作を挙げる方も多いと思います。

平成2期の夏映画は各シリーズの終盤の時期ということもあり、各々の作品の魅力を凝縮した良作揃いです。その流れを作った、平成ライダーの歴史に残る作品だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

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