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ゴジラ初心者が『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観に行ったから感想を書く【ネタバレ注意】

あなたにとってのゴジラとは何ですか?

 

誰かにとっては、悪い怪獣をやっつける正義の怪獣。

別の誰かにとっては、恐怖の象徴。

またある人は「映画に出てくる怪獣でしょ」程度の認識かもしれません。

 

マイケル・ドハティという男にとって、ゴジラとは「神」。

ゴジラは僕が童心にかえるために大切な存在なんだ。子どものころ、カトリック系の学校に通っていたんだけど、聖書にゴジラの絵を描いてよく怒られていた(笑)。

――神に対する背徳なのでは(笑)?

そんなことないよ! むしろいいことだよ。何にだって、どんな映画にだって、ゴジラを加えればより良くなると僕は思っている。想像してごらんよ、「スター・ウォーズ」にゴジラを足したら、やばいだろ? 「七人の侍」だってさらに良くなる。54年版の「ゴジラ」にゴジラを足したら、ゴジラがダブルで登場してさらにやばい。

(中略)

――最後に。ドハティ監督にとって、ゴジラとはどんな存在なのでしょうか。

God.

もしも超絶ゴジラオタクがハリウッドで「ゴジラ」を撮ったら… M・ドハティ監督が愛を叫ぶ : 映画ニュース - 映画.com

 

ああこの監督はゴジラを、そして怪獣を崇めているなという気持ちがビシビシと伝わってきました(スタッフロールにもそれが表れていましたね...)

 

そして、Twitterで感想を漁ると、それに応えるゴジラシリーズマニアの多いこと多いこと。。。ドハティ監督は幸せ者だろうな。

 

そんな中でゴジラシリーズあんまり詳しくない私ですが今回この『Godzilla : King of the Monsters』観に行ってきました。あんまり語れないですけど、折角なので率直な感想をブログに残しておきます。

 

ココから先はネタバレ注意

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「モンスターバース」3作目として

映画ユニバースの成功に不可欠なのは、言うまでもなく「各映画が評価されること」「興行収入をきちんと稼ぐこと」ですよね。特に大事なのは1作目。『アベンジャーズ』シリーズを送り出したマーベル・シネマティック・ユニバースは、その1作目『アイアンマン』(2008年)の2つの意味での成功なくしては成立し得なかったでしょう。

 

その点で、モンスターバースはちょっと心配でした。『GODZILLA ゴジラ』(2014年)を観たときは、ぶっちゃけドウナノコレとも思ったんですよ。個人的には、イマイチおもろくないな~と。(この映画の感想については、機会があればいずれ...)

 

第2作『キングコング:髑髏島の巨神』は中々良かったです。キングコングとスカルクローラーのバトル、髑髏島の生態を描くことに振り切っていたように見えましたし、ポストクレジットシーンの壁画もワクワクした。

 

で、この第3作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ですが、ココに来てようやく?本格的にユニバースを形成する映画・世界観を拡張する映画となっていたと思います。モナークが世界各地に前進基地を持つ大組織であるということ。世界中には知られざる怪獣が眠っていて、そして今回目覚めたということ(17体も!)。未知の古代文明の遺跡があること。

 

しかもこの事実が上手いこと「各地の怪獣を目覚めさせていく」「キングギドラに誘発されて各地の怪獣が一斉に覚醒してしまう」というストーリーに組み込まれてながら明かされていくので最高(オタクは広がる世界観に魅せられがち)。肝心の怪獣描写も喰らえィ!!!ゴジラ!!!ラドン!!!!モスラ!!!!キングギドラ!!!!!ドーン!!!という感じでこれまた最高。今回メインで登場した以外にも、なんか最後のほうに知らないマンモスの怪獣がいたし、想像が膨らみます。エビラとかヘドラも出てくるのだろうか・・・

 

また、今回の元ネタとなる映画『三大怪獣 地球最大の決戦』がゴジラモスララドンと、それぞれ主役を張っていた怪獣が集合するクロスオーバー映画であるのも興味深い事実ですね。言わば「元祖シネマユニバース」みたいな映画じゃないですか。意図してのことかは分かりませんが、そんな『地球最大の決戦』を受け継ぐ今作が「モンスターユニバース」を拡張するのは中々楽しいです。

 

今回ちょっとだけ写ってたコング。次回作『Godzilla vs. Kong』が決定済みですが、その後もモンスターバース続いていって欲しいなと。せっかく「広がり」を提示してくれたんだからね。個人的にはハリウッドが描くメカゴジラ観てみたいのですが、どうでしょうか?

 

人間と環境、人間と怪獣

怪獣が出てくる特撮ではしばしば環境問題が提起されるのですが、この映画の凄いところ(狂ってるところとも言う)は「それすらも怪獣礼賛の踏み台にしている」ところなのかなと。

 

作中、怪獣復活を企む科学者エマ・ラッセルは「怪獣を復活させることが地球環境のバランスを保つことに繋がる」「怪獣のおかげで破壊された自然が戻る」「人間と怪獣は共存していくべき」と主張し、環境テロリストと組んで計画を実行していきます。余談ですが、ヴェラ・ファーミガ氏の静かに狂ってる演技がとても良かったです。このおばさん何となくサノスっぽいな・・・とか思ってたらしっかりサノスおばさんとアダ名されてて安心した。

 

結局、キングギドラという偽りの王を覚醒させたことで怪獣が一気に目覚めてしまい、環境のバランスどころじゃないぞということで計画は失敗に終わり、キングギドラは真の怪獣王ゴジラに倒されエマ博士は散ります。ですが、スタッフロールのシーンではエマ博士の言ったとおり、怪獣のおかげで自然環境が復活していることが示唆されていきます。しかも、ゴジラを讃えるような珍妙な音楽と共に!

 

これはどういうことだろう、とちょっと考えてしまったのですが、「悪役の主張を実現させることで、人間側の理屈、善悪の境界を曖昧にしている」「その上で、自然に対する畏怖を呼び起こし、怪獣を崇め讃える」というシーンだったのかなと。いやー、すごい作家性を持っている監督だ。元々ドハティ監督は『GODZILLA ゴジラ』(2014年)の芹沢博士に近い感覚を持っていたとの事なのですが、それが最も反映されているシーンと言えるのではないでしょうか。

 

怪獣と言う人智を超えた存在。スタッフロールにもそれが抜かりなく描き出されていました。

 

『初代ゴジラ』を踏まえて

今作を見て僕は思いました「先週、初代ゴジラ見といて良かった・・・!」と。

 

『初代ゴジラ』の芹沢は人類最後の希望としてオキシジェン・デストロイヤーを行使し、ゴジラと共に海へ消えました。今作の芹沢は、逆に人類最後の希望・ゴジラを助けるため、海へと消えていきます。んーこの対比の美しさ。これは芹沢の名を与えられた彼にしか出来ない役目でしょう。

 

ゴジラはまるで祭壇に祭られる神で、核兵器は捧げ物そのものだった。ここでもゴジラ信仰が表れていますよね・・・あんなにストレートに神として描くなんて(笑)でも博士本人は「わが友」なんて言ってましたが。

 

「オキシジェン・デストロイヤー」の名前が唐突に出てきたときは「えぇ・・・?」と思っちゃいましたが、ゴジラを復活させる伏線と考えれば納得できなくもないか。それにしても清々しいまでに何の説明もなかったな・・・

 

音楽も良かった。伊福部さんのゴジラテーマをアレンジしたBGM。あの音楽めちゃくちゃ良くて、1回聴いただけですごく耳に残るんですよね。ゴジラ世代でない僕は『シン・ゴジラ』初めて聴きましたが、あの音楽こそゴジラなんだなぁとスーッと入ってくるようなあの感じ。かっこいいアレンジになっていて素晴らしかった~。

 

これからの『モンスターバース』に期待

私はゴジラ詳しくないですが、ドハティ監督及びファンの皆の思いと、それだけゴジラシリーズが愛されているということが良く分かった。

ゴジラの荒々しさ、モスラの美しさ、キングギドラの神々しさ、そしてラドンのゴマすりクソバード感(笑)(なんでや、バレルロールで戦闘機落としまくったところとかカッコよかったやろ!)もう腹が一杯になる映画でしたね。素人じゃ食べきれないぐらい。

 

日本の熱心なファンは今後の『ゴジラシリーズ』がどうなっていくのかも気になるところではあるのでしょうが、僕としてはモンスターバースの今後が大いに気になります。来年の『Godzilla vs. Kong』にシリーズは続いていきますが、このままどんどん「広がる怪獣の世界」を見せて欲しいですね。なんか知らんマンモスもおったし!頑張れモンスターバース!俺は応援してるぜ!

 

 

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