黒輔です。
最近Amazonプライム・ビデオに追加された劇場版 仮面ライダーエグゼイド『トゥルー・エンディング』を、なんとなーく視聴しました。
せっかくなので、短いですが記事にしておこうと思います。
一応、未鑑賞の方はネタバレ注意ということで・・・。
観終わってすぐに、思ったのが「結構駆け足だったな」。
序盤の戦いでは、仮面ライダー風魔とその取り巻きが初登場補正で妙に強くて、久々に変身したポッピーもすぐやられちゃうし。
タドルレガシーの出番も印象は残しましたが時間は短かった。
ストーリー面でも結構省略されてる部分があって、例えばメインヴィランである南雲影成のプロフィールについて、娘・まどかと妻の元を去った理由がよくわからなかった(重要なポイントじゃないかと思うのですが...)し、
ジョニー・マキシマも(当時のTVシリーズに登場済みなのもあり)映画の中での説明は最低限。
話運びも結構ポンポン進んでいく感じだなと。
なのでちょっと斜めに構えた見方をすると、南雲のメンタル割とブレブレやな~って感想を抱いてしまうかも知れません。
スクリーンで見ると世界に没入してるのでそこまでは感じなかったのですが、いざ落ち着いて見返してみると「もうちょっと尺あればな」と思ってしまいましたね。
ハイパームテキがゲムデウスマキナを撃破した瞬間にエンディング流れるあたりでちょっと察してしまう。
綺麗な流れといえばそうなんですけど!
ただやっぱり、エグゼイドの集大成としては、テーマ的にもアクション・ギミック的にもいい仕上がりの映画です。
それに何より、ニチアサヒーローのメインターゲットである「こども」と劇場で同席してるであろう「家族」にフォーカスしてる辺りが良い。
エグゼイドで描いているテーマって結構難しいしデリケートなので、特に命のデータ化云々の辺りは拒否感を抱く人もいるでしょう。
しかし、この映画に関しては「究極の救済(EX-AID)は体を治すだけでなく、心を救う事」「病気の治療は続くし全快は見込めないかもしれない、それでも生きていれば希望がある」という現実を踏まえつつもポジティブであるテーマは、多くの人に等しく響くものだと思います。
噛み締めるほど味が出てくるようでもありますね。
思うに難病や後遺症との戦いは、出口のない答えを求めるようなものかもしれません。
それでも前に向かってこの世界と歩いていくことに意味がある、だからこそLife is beautiulなんだと。
映画の内容を踏まえると主題歌もすごく良いものに聞こえるな。
思うにこのような普遍的テーマは、やはり「子ども向け」である特撮でやることに大いに意義がありますね。
思うに特撮は「子ども向け」であっても「子ども騙しの(ちゃちな)番組」ではないのです。
ただ「観て楽しい」のでも十分ですが、人が生きることにおいて大事なことを伝えてくれる面があって、だからこそ子どもに観てほしいものでもあり、かつて子どもだった大人にも響く。
まあ、往々にして肝心の子どもには「良く分からない」「なんとなくしか分からない」のだろうなぁと思いますけど(昔の自分を思い返してもそんなもんだと思う)
ただ、今作では小学生とその家族がメインにすえられてるので、少しでもチビッコたちが身近に感じてくれてるといいなーと。
それに長い人生で病にかかることはありますし、既につらい思いをしてる子も少なくないはず。
そんな時、大事なことを伝えてくれるヒーローが心の中にいてほしい、そう思いますね。
アクションやギミックの面でも、「頑張って出来るだけやってやったぜ!」感があってファンとしては「おうよくやってくれたな...」と返すばかり。
ハイパームテキの戦いは良かった・・・
シアター音響で聞く「輝けー!流星のごとく!黄金の最強ゲーマー!ハイパームテキエグゼーイド!」は最高だった。
もっかいききてぇな。2回目行ければよかったんだけどね。
ゲンムVRやクリエイティブゲーマーは2017年であればこそで、きちんと目を引く要素も取り入れていて素晴らしい。
こういうホビー面とストーリー・テーマ面の両立の良さ、特撮やホビーアニメならではの醍醐味で大好きっす。
ギミックといえば、ビルド本編および『平ジェネF』にも繋がるギミック、あれは新しかった!
ビルド本編で葛城と戦兎の謎が明かされるのと同時期に「ゲンムを撲殺しエグゼイドを採取したビルドは葛城だったのか!」って分かるの爽快だった。
一人称が違うとか突っ込んではいけない。
個人的な話をすると、自分も持病を抱えていて、いろいろ試していますが治らないんですよね。
(作中のまどかちゃんみたいな希少な難病とかではありませんが)
それでも折り合いをつけながら、力強く生きていきたいなと素直に自分に響くところがありまして・・・
このタイミングで今作を観たのは、何か運命的な力が働いていたのかも(笑)
少しでも良い方向に向かうよう、私も頑張ります。
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余談なんですが、小説版エグゼイドを読んだあとだと南雲に怒る永夢の見方がちょっと変わりますね・・・
脚本の人どこまで考えてたんだろ。