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感想『ターミネーター: ニュー・フェイト』現代らしく、ターミネーターらしく【ネタバレ注意】

どうも、黒輔です。ブログの更新は約一か月ぶりですが、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて今回は!あの名作『ターミネーター2 (Terminator2: Judgment Day)』の正統続編と銘打って製作された(何度目かの)映画『ターミネーター: ニュー・フェイト(Terminator: Dark Fate)』の感想記事です。

 

最近洋画はアメコミばっかり観てるような気がしてたので、そういう意味もあってワクワクしながら観に行きました。映画の内容に関しては、期待しすぎず「2と1の次に面白ければいいか」ぐらいのノリだったんですが・・・。でも、映画館に行くのは楽しいものです。

 

率直にどうだったかというと、普通に面白かったかな~っていう感想。すごく良かったわけではないが、ダメでもない。そういう面でも『ターミネーター3』以降のターミネーター感ありますが。でも、『T3』以降の作品だと僕は一番に好きになれるまではあるかなー。「(全米で)売り上げが爆死」とか言われてますけど、そこまで酷いとは思わない。みんな食わず嫌いしてるだけじゃないのか。気持ちはわかるけど(笑)すごくターミネーターっぽいなぁっていう内容でした。

 

お年を召したリンダ・ハミルトンアーノルド・シュワルツェネッガーはもちろんカッコいいので、人によってはこれだけで観に行く価値はあるかと。(シュワちゃんが映画に出るのも、あと何回あるかわからんし)キャスト面でいえば、新キャラのマッケンジー・デイヴィス(グレース役)も話題になってますね。僕としてはダニー役だったナタリア・レイエスも良かったと思うんですが・・・終盤にかっこいい顔を見せてくれるし。

 

※以下ネタバレを含む感想/評価/レビューとなります。

【 映画パンフレット チラシ2種付き 】 映画 ターミネーター ニュー・フェイト

 

サラ&ダニー&グレース 3人の女性たち 

キャストクレジットでも1番に来てるという、主役扱いのサラ・コナー。突如運命に巻き込まれるダニー。未来から来たグレース。ストーリー上の主人公はこの3人の女性ですね。女性キャラが全面に出てるとこのご時世「お、ポリコレか?」となる人も多そうですが、ターミネーターは元々サラ・コナーの物語でもあるんですよね。だから、主役となる女性を世代交代していくのは構図としてまあまあ奇麗だと思うんです。未来の象徴としてグレースもいるしね。

 

ただ、ダニーが「未来の救世主の母親」ではなく、「救世主自身」であったというのは現代の風潮やな~って感じです。僕はそれ自体は良いと思うんですけど、事実の明かし方に芸が足りなかった。全体的にセリフでの説明や回想に頼りすぎていて、もっとうまくやれたやんか!?と思うところはある。グレースの気持ちを考えるとまあ分からなくもないんだけど。

 

ちょっと面白いのが、Twitterで「ニューフェイト」と打ち込むと、検索候補に「百合」って出てくること(笑)僕は何でもかんでも恋愛関係に持ち込むのがあまり好きではないんだけど、まあそういう関係性は見いだせるよね。守る側と守られる側なんだけど、実は守られる側のほうが強いみたいなヤツね。・・・いいね!いい主従関係。素直に魅力的だった。終盤のダニーの目つきも光るものがあったし。ラスト、車を自分で運転するのも象徴的でしたね。

 

グレースの鎖ヒュンヒュンアクションもよかった。あれはたぶん予告編になかったよね?温存してて正解だったと思う。ただ、弱っていたシーンも目立った感じ。もし次回作があるなら、弱点を克服して思う存分大暴れしてほしい!

 

賛否両論・・・?

この映画、主に2つ「あれ・・・」って思ったポイントがあるんですよね。1つは冒頭におけるジョンの死、2つ目はT-800関連かなと。

 

冒頭からやってくれましたよね。若いサラとジョンが出てきたと思ったら、T-800が出てきてあっけなくジョン・コナーが死亡。「は??????」って感じでしたもの。ジョンが死んだら『T2』は何だったんやってなりません?『T3』でやった「審判の日は回避してませんでした」よりかはマシかもしれないけど、ジェームズ・キャメロンが関わっていてこうなるとはなぁ・・・ リージョン(レギオン)という新たな敵が出ていますが、スカイネットは結局滅ぼしたってことでいいんだよな?

 

一応、制作側の言い分も聞けば、納得はできるんですけどね。審判の日が回避されたらジョンは戦わなくて良い代わりに何の変哲もない一般人として過ごすのか。それはそれで変な感じがしますよね。逆にサラが死んでジョンが生き残ったパターンとかでも作れそうな気はしますが、そうすると『T3』になっちゃうのか。(『T3』でのジョン・コナーはちょっと残念なキャラになってましたしね...)続編を作るって難しいな・・・

 

今思えば、事前情報にジョンや成長後のジョンらしき人物が影も形もなかったことで察するべきだったんでしょうね。エドワード・ファーロングがちょっと出てるってのも序盤のアレだけか。

www.gizmodo.jp

 

2つ目のT-800関連。これは言っていいのかな。T-800出さないほうが纏まり良かったんじゃないかなって思っちゃった。もしくは、もう少し出番を厳選するとか。もちろん僕はシュワルツェネッガーが好きなんだけど、今回についていえばノイズになりかねない。疑似家族の形成と別れとかもそこだけ見ればいいんだけど、だいたいT-800が自分で口で言っちゃうし。まぁ、「人間がなぜ泣くか分かった。俺には涙を流せないが」を思わせるシチュエーションだったのはよかった。

 

実は僕、『ターミネーター4 (Terminator: Salvation)』は結構面白いと思ってるんですよね。(結局ジャッジメント・デイは起きてる設定ですが、改変前の歴史と思えば、まぁ・・・)あまりにも売り上げが振るわなかったらしくあの路線での映画はなくなっちゃいましたが、シュワちゃんありきでなくても出来なくはないと思うんだけどなぁ。結局は売れないのか。サングラスをあえて掛けないシーンとか、"I won't be back"とか、そういう決意表明のようなものは見て取れるんですが。

 

一つの作品に印象的すぎるキャラクター(およびキャスト)が居ると、どうしても彼らなしの続編に抵抗が生まれますよね。『ターミネーター』のシュワもそうですが、『スターウォーズ』はスカイウォーカー家の話でなきゃ...とか、『ガンダム』はアムロとシャアがいないと(もしくはその拡張でないと)なぁとか。僕も陥りがちですが、それをやってるうちは縮小再生産になるだけなんですよね。制作側も鑑賞側も態度を改めていかないとダメなんですよね~・・・

 

ターミネーター

 ストーリーはやっぱりこれぞターミネーターだなという。未来の恩人を助けるためにタイムトラベルするとか、クソしぶとい機械生命体からひたすら逃げまくるとか。ツボを押さえてますよね。時を越えた忠義はやっぱり感動的。公開前に「『フォースの覚醒』のよう」という評判を聞きましたが、まさにそれ。二番煎じと捉えるか良いリブートと捉えるかは人次第になるやつ。僕は好きなほうですが。

 

あの新ターミネーターREV-9はいいしぶとさでした。「こいつまだ襲ってくんのかよ、いい加減倒れろボケ」って観客に思わせるぐらいのしぶとさがあってこそ(笑)機械と人間に分かれることができるのも良かったですよ、トリッキーな戦い方ができるし。あのT-1000も分身は成しえなかった。日常に溶け込むも、些細なことでバレるっていうのも過去作を思わせるシーンでしたね。ただ、キャストの顔がなんか優しそうなんだよな・・・。逆に怖いかもしれんけど、かってのロバート・パトリックみたいな敵が欲しかった感はある。

 

おわりに

 というわけで今回の『ターミネーター: ニューフェイト』、文句もけっこう書きましたが決して嫌いなだけの映画ではないんですよ。好きポイントもあるし。『ターミネーター』ってやっぱり良くも悪くも過去の作品だと思うんですが、それでも何とか現代風にしていたのは理解できた。だからなんとかして次回作につながってほしいなっていう。ダニーとグレースの物語をね。三度目の正直ということで頼みます・・・。

 

 

 

ターミネーター(字幕版)

ターミネーター(字幕版)

 

 

感想『ジョーカー』:混沌へ身を投げろ 【ネタバレ注意】

どうも、黒輔です。

 

観るかどうか迷っていた映画『ジョーカー』、やはり観ました。バットマンの映画はおろか、予告編すらたぶんろくに見てないので、「バットマンの敵・ジョーカーが主人公の映画がなんか凄いらしい」程度の情報だけを手に。

 

んー凄かったですよこれは。醜いはずなのに、とても美しく仕上がっている。小説よりも奇な事実をそのまま映画にしているとでも言うか。それくらい、あれよあれよとアーサー・フレックは転落していく。ジョーカーはもちろん悪であることには違いない。しかし、何故こうも存在感を放ち、他人事でないように感じられるのか。荒んでいく都市 ーゴッサムティーの中で、ジョーカーは皆の心に潜んでいる。そして我々の住む現実でも、ジョーカーが登場するかも...

 

※以下ネタバレを含む感想/評価/レビューとなります。

映画 ジョーカー バットマン 約90cm×60cm シルク調生地のアートポスター 01 ホアキン・フェニックス ロバート・デニーロ ダークナイト トッド・フィリップス

 

 

主演ホアキン・フェニックスを観よ

ジョーカーといえば、『ダークナイト』のヒース・レジャーが有名です。自分は恥ずかしい事に未見なので比較などは出来かねるのですが、今回のホアキン・フェニックスはとても凄かった。

 

何が凄いかって笑い声。アーサーは突発的に笑ってしまう病気なのですが、「笑いたくないのに笑ってしまう」演技が凄かった。文字にするとスゲー陳腐になっちゃいますけど「 アァ↑ハハハハハハッハァー...ッ... アハハハハハ... ヒュゥゥゴフッゲフッ... アァ...アハハハハ」みたいな感じか。うん、伝わらない。でも序盤でいきなり「アッこの役者スゴ腕だな!?」って分からせられるのよ。

 

作中に一度だけ?かな、彼が周りに合わせて笑う所があるんですよね。バーのコメディショーの見学で、アーサーは周囲の観客が笑わないような所であの奇妙な笑い声を上げる。観客はその逆。次第に気づいたアーサーは周りに合わせて乾いた笑いを見せて行く・・・というシーン。見せ方もですが、「あ、笑い方違うんだな」と一発で分かる感じなのが凄かった。シチュエーションも相まって本当にゾワゾワしてしまった。

 

あ、もう一つヤベェなと思ったのが体型だ。貧困の最中にいるのもあって、作中のアーサーは骨と皮だけのガリガリなんですが、CGなどではなく、ホアキン自身があの体型になってるらしいんですね。あそこまで痩せるって、ムキムキになるより逆に難しいのでは・・・ それでいて、こちらに背を向けて靴をいじってるシーンとか何故だか怖いですからね。役者の気合を感じました。この映画ほど、字幕版のみの公開で本当に良かった、と感じる映画は無い。

 

分断される社会、見捨てられる弱者

とても怖かった。仕事をクビになったアーサーが起こした事件がきっかけで、不満の溜まっていた低所得者層が彼に同調、怒りが爆発。彼らはピエロのお面を付けて抗議運動を始める。一方で高所得者層の代表的存在、トーマス・ウェイン(大企業社長で次期市長候補)は、おそらく悪い事はしてないのだろうが、市民にとって頼りない感じなのは明白。そして打ち切られる社会保障・・・

 

冒頭の時点で不穏だった都市が、事件がきっかけでどんどん転がり落ちていく。貧困層と裕福層の対立、権力への不満、同じ格好をして団結と意志を示すデモ隊。あまりにも恣意的?でも、これは確実に、現実世界のどこかで起こっている事だ。

 

ウェインは批判するコメントを見るとこの映画はある意味で成功してるんだなと思う。確かにウェインが反感を買う理由は分からなくもないが、だからといって(防衛だったとはいえ)衝動的に人殺しをしておいて平気なアーサーが善人なわけないし、そもそも見ず知らずの人たちが勝手に「謎のピエロの復讐者」として持ち上げてるだけってのが何とも・・・「(このメイクに)政治的な意図はない」って言ってたし。

 

アーサー自身の境遇もだいぶキツい。無敵の人ってやつなのかな。周辺の対応もツラかったが。せっかく子どもを笑わせてあげたのに「息子に構うな」はひどいよオバサン・・・ほかにも話を聞いてるようで聞いてないカウンセラーとか、「ただの事務員だから」と突き放す人とか、あまりにも社会が冷たい。そのすべてがあのクライマックスに向かっていく構成自体は素晴らしいですが。これ、自分のメンタルが弱っている時期に観たらもろにダメージを喰らっていたと思う。

 

もしかしたら、マジで影響されちゃう人も出てきちゃうのでは。現代日本だとあんまり激しいデモとかやるイメージないけど、アメリカみたいに貧富の差が分かりやすい国だと結構ヤバそう。何かしらの事件とかホントに起きるのでは?それくらい恐ろしかった。危険な映画です。

 

境界線はどこにある? 

 この映画は、さまざまなモノの境界を分からなくさせるように感じました。どこからどこまでがAで、どこからどこまでがAでないのか?すべては曖昧になり、人々は混沌に陥る。しかし、秩序が善で混沌が悪だとだれが決めたのだろうか?

 

まず分からないのは、この映画のどこからどこまでがアーサーの妄想なのか?ということ。物語序盤で司会者マレー(ロバート・デ・ニーロ)と共演しているシーンや、黒人のシングルマザー(ザジー・ビーツ、アメコミ的にはデップー2のドミノ)と仲を深めるシーンは彼の妄想でした。前者はまぁそうだろうな~と思ってたけど後者も妄想だったとは!「なんか急に睦まじい感じになってんな・・・」とは思いましたが、そこで何故に気づかなかったんだぼくは!

 

恐ろしいのは、この映画の全て・・・というか、最後の精神病院でカウンセラーと話してるところ以外は全部アーサーの妄想だった、というオチだったりして!っていう解釈が有り得ることなんですよ。まあそうなると色々おかしいかもしれませんが。あるいは「ジョーカー」の作り話っていう線もアリかもしれません。

 

で、仮に映画での出来事が事実だとして、アーサーの出生に関する秘密も、「どっちともとれる」ようになってると思うんですよ。おそらくはアーサーの母ペニーが精神障害で、アーサーは養子というのが「本当」なんだろうけど、でもトーマスが色々でっちあげて病院にぶちこんだんじゃないの?っていう見方もできなくはないわけで。結局、アーサーは自分の手で母を殺してしまったから、分からずじまいだけど・・・

 

一番怖いのは、正気と狂気、そして善と悪の境界すらもわからなくなっていくこと。まあ、アーサーが「正気」でも「善」でもないのは確かだろう。だからといって「狂気」「悪」と断じる、これもまた適切といって良いのだろうか?その断絶と無関心が彼に、そして彼らに引き金を引かせたのではないだろうか?

 

体面を取り繕うとする同僚とか、話を全然聞かない上司とか、アーサーをダシにして笑いをとろうとしてる(ように見える)マレーとか。あるいは、トーマスがもう少しマトモに相手をしてあげていたら。誰かがもう少しだけ、彼の存在を認識していたらな・・・彼が「本当は優しかった人物」にしろ、「実は元から狂気を内在していた」にしろ、こんな凶行に走ることはなかったのではないか、と思うと、なにが正義なの?って思わざるを得ない。

 

そうやって線は消えていって、混ざり合い、炎が吹き上がる。このカオスにとても引き込まれる。危険な映画だ。News Week誌の記者は「この映画はいわば、ガソリンをたっぷり浸した布の山にマッチの火を近づけるようなことをしている。布を炎上させずに、どこまでマッチを近づけられるかを試しているかのようだ。」と評している。他にも「絶賛してはいけない」という人も。

 

確かにアブない映画だが、僕はあえて言ってみる、そのカオスすらも楽しめ!牙を抜かれた秩序より、混沌の中に立ち上がってくるものもあるはず。そして是非、多くの人が心をかき回されて、様々なことを感じてほしいと思っている。この映画は決してJOKEなどではないのだから・・・

 

Call Me Joker

Call Me Joker

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追記

・小人症のおっさん、本当に殺されるかと思った。今にアーサーが襲い掛かるぞと、一番心臓がドキドキした。あの人も相当周りにからかわれていたりして、恐らくは普段から大変な人生を生きてると思うけど、彼は「ジョーカー」にはならないんじゃないかなぁ。と思うのはこの映画の「主観」に騙されているだけ?彼の言動は、皆がみんな優しくないわけじゃないし、ジョーカーになるわけじゃないぞという反証にも感じられました。なので、「誰でも彼になれる!」みたいなコメント見ると「ホントに?」と疑念を抱く。

 

・作中でアーサーは笑ってばかりだけど、垂れたメイクが涙のようで、やはり彼の本心はそうなのかな・・・とも思う。本心とかあればの話だけど。

 

・平日の夕方に観に行ったが、男子高校生や女子高校生の集団がいた。これは少し意外だった(というと失礼かもしれないが)。どういう感想をもったのか聞いてみたかった。

 

・引用されているチャップリンの映画や、デ・ニーロが出ている映画『キング・オブ・コメディ』『タクシードライバー』、バットマン映画の過去作など、事前に観ておけばもっと楽しめたのかなーと思う映画がたくさんあって自分の無教養を悔いるばかりだった。それでも1本の映画として楽しめたし、ブルース・ウェインの名前出てきたときはちょっとテンション上がったけど。(バットマンとジョーカーが義兄弟という設定はマジかよ!って驚いたけど結局フリでしたね)Amazonで配信中だし観ていかないとね・・・

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

次は来月になるかもしれませんが、とにかくまた次回。

感想『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』は予想不可能の大怪作だった!

どうも、白倉伸一郎に敗北した黒輔です。

 

本日公開と相成った『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』。いやー予想の斜め上すぎる展開でした!!!これ事前に予想できた人、います???毎週映画の新規映像が解禁されるものなので、「これ見せすぎじゃない?大丈夫?」とか思ってましたが、バッチリ劇場での「驚き」が残されていました。しかし、それはこれまでの『ジオウ』のサプライズとは全く性質の異なるもの。「俺は一体何を見せられているんだ・・・?」そんな気分になった映画でした。

 

冬の『平成ジェネレーションズFOREVER』とはまた違った角度で『平成仮面ライダーシリーズ』をまさしく総括していく、そんな映画に仕上がっていたといえるのではないでしょうか。いやァぶったまげた(笑)

 

以下ネタバレ注意

 

劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer オリジナル サウンド トラック

 

 

ISSAがノリノリで演じている人物こそ常盤SOUGO、なんとソウゴはSOUGOの影武者だったという展開。彼と"クォーツァー"の目的は「平成の歴史と平成ライダーを作り直す」ことだった。「平成ライダーは設定も世界観もバラバラすぎる」「そして平成という時代そのものも...」しかしこれこそが、これこそが平成仮面ライダーシリーズの魅力なのである。何なら、1作品のレベルですらも、着地点を明確に決めず、その場の勢いや急な予定の変更で物語が転がっていくこともあった。これは時に批判を受け、しかし時に爆発力を生んできました。それはそれで、色々あったけどそれでも良かったねって、「例え不揃いで凸凹でもこれが私たちの『平成ライダー』です」という力強いテーマがそこに描かれていました。

 

そして平成ライダーという枠はただのテレビ番組にあらず。マンガ、会員制サイト、バラエティとのコラボ、ネット配信、舞台にまでその手を広げ、それに呼応するかのように仮面ライダーブレン、ゴライダー、斬月カチドキアームズ、マンガ版のクウガ(しかも絵のまま出てくる!)、仮面ライダーGまで登場する。まさかの登場である。こんなのは誰も予想できなかったと思う。でも、何もTVシリーズの20人だけじゃなくて、今回敵ライダーのモチーフとなったRX、ネオライダー、アマゾンズも平成のライダーだし、まさかの登場を果たしたライダーたちだってそう。ここまでやってくるとは・・・ スタッフたちの行動に経緯を表するッ!

 

仮面ライダークウガ (11) (ヒーローズコミックス)

仮面ライダークウガ (11) (ヒーローズコミックス)

 

 

 

極めつけは仮面ノリダーの出演。劇場では噴出す人が多数。子供たちは「1号ー?」って口々に呟いてましたけど大丈夫なんですかね・・・さすがにこれはええんか・・・とも思ったんですけれども。メタフィクション的作品として、影武者として祭り上げられたソウゴを、同じくコメディとして祭り上げられたノリダーが激励するというのも、まあ、いい構図だったんじゃないでしょうか笑。ただ個人的には、ノリダー世代じゃないので、「あれっこの人もしかして仮面ノリダー・・・?だよね???」的な反応しか出来なかったのはマジで悔しい。せめてあと5年~10年僕が早く生まれてればなー!!でも彼も一応平成を駆け抜けたんだよなあ・・・

 

あと、平成ライダーたちのベルトを20人分アップで映してたのも印象深い。いわば変身ベルトって仮面ライダーのアイコンですからね。作品の中でも、商業展開としても一番のキモになるわけです。しかもそのベルトも20作の中で変遷してきた。あそこも良かったなぁ。

 

そして何ですかアレ。平成ライダー20kicksロゴをかたどったあのキック。

Over

 ↑これね。他のコンテンツなら「この構図をやりたくてこのロゴにしたのか!」とか考察するところだけど平成ライダーに関しては違うと断言できる。絶対その場のノリで作っただろ。「夏映画では平成ライダー全員の一斉キックやるか・・・ん?このロゴを被せればいい感じになるんじゃね!?」って感じでやってただろ。はい。これこそがライブ感というか、この映画のテーマを象徴するシーンのひとつだなぁと。

 

さらにあの「平成」を持って爆散するシーン。「その畳どこから出した?」なんてこの映画じゃ突っ込んではいけないんだ・・・なぜならライダーキックで空けた穴で「平成」の文字を作るためだけに出てきたモノなのだから。いつかの春映画で「40」を象ったライダーキックをやったことがあったけど、今回はその発展形でもありますよね。RXをかたどったライダーを平成ライダーたちでボコボコにするのは正直ええんか・・・という感じではありましたが・・・ 仮面ライダーたちのロゴが迫ってくるあたりはもう泣いていいのか笑っていいのか。まさに万感胸に迫る思いというやつでしょうかね。でもやっぱりあのシーン考えた人は薬キメてると思います。

 

正直よくわからんところは無限にある(主にジオウ側のあれこれ)し、「ただの開き直りじゃねぇか!」って言いたくならなくもない。確かに、平成ライダーの歴史は振り返ってみてもデコボコしすぎていると思う。血気盛んな頃は本気で憤ったようなモノもあった。だが、そこにはその時その瞬間を一生懸命に駆け抜けていたものたちがいた。そのひとつひとつはやっぱり尊かった。過去の喜怒哀楽も今のなってはいい思い出で、なんだかんだで「平成ライダー」というコンテンツを追いかけていてよかったと思わせてくれたのでした。Enjoyしなきゃもったいない!

 

『平ジェネFOREVER』が、「ヒーローとしての平成ライダー」の話だったなら、今回は「コンテンツとしての平成ライダー」を扱った映画だったと思います。いい映画でした。ジオウの終わりとゼロワンの始まりも楽しみです。

 

www.kurosuke404.com

 

感想『天気の子』賛否両論だからこそ、多くの人に見て欲しい【ネタバレ注意】

黒輔です。

 

私が主に生活してる宮城県、ここ最近はずーっと天気がどんよりしてたんですが、『天気の子』公開日となった7月19日(金)は打って変わって蒸し暑く、夏に相応しい天気になりました。もちろん偶然だし、現実には天気の巫女がいるわけでは有りませんが・・・ 天気という物には不思議なパワーがあるなというのを嫌でも実感させられましたね。

 

さてそんな『天気の子』の感想なのですが、まず、余計な先入観を与えたくないので、観てない方はここでブラウザバックでお願いします。やっぱり映画はまっさらな状態で見るに限りますよ。なんなら予告編も見なくて良いくらいだ。

 

 鑑賞済みの方、先に感想聞いておきたい方はそのままどうぞ〜。

 

 

※※※

 

 

 

新海誠監督作品 天気の子 公式ビジュアルガイド

 

 

 

 

前作を受けて

あのですね・・・一言で言うと ―かつ失礼な言い方をすると―『君の名は。』で批判の声を受けた新海さんがブチ切れて「見たけりゃ見せてやるよ」っつって作った映画なのかなと思いました。新海監督作品にはそこまで詳しいわけではないのですが、それでも意気込みや作家性は感じましたね。具体的に前作へのカウンターとなってると思ったところは物語の結末部分(かつ自分が結構好きな部分)なので最後に語ります。

 

ブチ切れて・・・ってのはちょっと行き過ぎですが、『君の名は。』を受けて監督が色々と考えた足跡がインタビューで見られるので、気になる方は読んでおいてください。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

 

さて、半ば予想はしていましたが前作『君の名は。』のキャラも出演。特に瀧くんは結構ガッツリ出番ありましたね。訪問したお婆ちゃんの家の表札が「立花」だった時点で気付くべきだった・・・。もしかしたら群衆の中にちろっと居るぐらいかな?とも思ってたのですが、あそこまで堂々と出てくるとはね。ちょっと大人っぽい顔だったけど具体的に何歳ぐらいなんだろう。

 

事前情報は多分なかった?と思うので出て来た時「ウオーッ!瀧じゃん!」とか喜びました。どよめきが起こった劇場もあったとか。ただまぁ・・・エンドクレジットでの役名が「立花瀧」「宮水三葉」だったのは個人的にちと安直でつまらんなぁとも感じたり。「店員」とかでも良かったんじゃねぇかな?同一人物だけど別人っていう解釈もできますけどね。

 

描きたいテーマというのは前作から変遷しながらも連続性を以って受け継がれているから、キャラを出すのは分かるし、世界観が繋がってる(っぽい)ことを示すのもそういう文脈なんだなという事も分かる。直接の続編ではないにせよ、精神的には続編である、という感じでしょうか。主人公の背中を押してくれる頼もしさ良かった。

 

あとテッシーとサヤちん何処にいたのか分からんかった・・・・・・誰か教えて。(四葉は分かった) 

 

映像面は最高傑作!

100%断言できる。マジで映像面は凄かった。劇中での東京はずーっと雨。その雨の一粒一粒が地面に跳ね返って飛び散るところとか丹念に作画しててマジかよってなった。冒頭で出てくる「光の水溜り」も本当に神々しくて。あと陽菜の力で一気に晴れて、ビルの窓が光に転じるところとか。なんかビルがウワーッって言ってるみたいだった(は?)

 

特筆したいのは花火のシーン。CGの美しさもさることながら、カメラワークが斬新だなぁって思いました。(既存の映画でも類似のシーンがあったらすいません)普通、花火は人間が地上から見るものなので、アニメとかでもキャラの視点から空を映してドーンドーンってやりますよね。ありがちな花火のシーンです。でも今作では、花火と花火の間をヌルーッとすり抜けるように移動していきながら見せていたのがすげぇ。「天気」や「空」がテーマだから花火も空から映さなきゃウソでしょうというコトだったのかな。

 

そして陽菜が能力を使うときに、雨粒が逆再生されるがごとく空に立ち上っていくのは純粋にかっこいい(笑)髪の毛もブワーッと逆立つし。ゴールドエクスペリエンスみたいな効果音も。何より陽菜のキャラデザが結構好き。半分ぐらいはこの子に惹かれて観にいったみたいなところもある。あと、外見だけ見ると子供っぽく感じていたので、「主人公より年上」として出てきたときは驚きました。・・・ウソだったわけですが。まんまと騙された!

 

ストーリー面での疑問

『天気の子』の大筋のストーリーは好きなんですが、個人的には「んー?」と思うところもちょいちょいありまして。全体的に前作『君の名は。』の方がストーリーにまとまりがあって、物語の結末へグオオオッと向かっていく感覚があったような気がするんですよね。勢い重視じゃないかという批判もありますが、そこが前作の大きな魅力のひとつでもあったと思っていて。敢えてそうしなかったのでしょうけど、もったいねぇなという感想もあり。「グランドエスケープ」とか最大瞬間風速は凄かったけれどねー。

 

具体的にどこがまとまってないの?って聞かれると、夏美の就職活動のシーンとか、理屈は分からなくもないけど、それ要るか?って思ってしまって。自分がホントは大人になりきれてないくせに「大人になれよ少年」なんてのたまう須賀さん、上っ面の「第一志望」を叫び続ける夏美、そういった「東京」に押し殺されている人たちが最後に主人公を助けてくれるという布石を撒いているのは分かる。とても良く分かる。だが、「帆高と陽菜の物語」として見ると、面食らうようなところもあった気がするなぁとか思ってしまったのでした。

 

あとはチャカのくだりですか・・・ 「東京こえー」のひとつ、田舎にはまずおらんような、都会特有の暴力と恐怖の象徴として、拳銃が出てきたというのも分かる。(唐突感は些か感じたが)物語の冒頭では、陽菜を守るためとはいえ、帆高はその暴力を行使してしまう。なるほどなるほど。警察に銃を向けられるところも示唆的ですよね。しかし、物語の最後で、陽菜を救うため、再び帆高は一度捨てた拳銃を発砲するんですよ。アレ?そこは拳銃を捨て去るところ・・・ではないのかい?『天気の子』が少年少女が「社会のしがらみ」に必死に抗って、世界の形まで変えてしまう話なのなら、再びあそこで拳銃を使うのは果たして筋が通っているのか・・・?と僕は考えてしまって。

 

もしかしたら、なりふり構わなさとそれほどまでの愛を描いていたのかもしれないし、「銃を使ってはいけません」というルールにすら反逆していたのかもしれない。僕がとんでもない解釈違いを起こしているのかもしれない・・・ 

 

天気世界を選ぶか?君を選ぶか?

 前節でいろいろ文句も言いましたけど、「賛否両論になるだろう」と監督が語った結末は、僕はむしろ好きな方で。すごく評価したいポイントです。主人公の帆高は、「陽菜を生贄にして、狂った天気を取り戻す」より「天気なんて狂ったまんまでいいから、陽菜を失いたくない」という選択をします。「自分の為に祈って!」ああ~美しいね。これでハッピーエンドだ。 ...『その後3年間も雨が降り続き、東京は水没した。』ウッソマジかよ!?

 

凄い結末だなと。ただまあ考えてみれば合点が行く。前作では、ヒロインと村人は救われたけど、大事だったはずの人の記憶はなくなってしまった。まあ、ラストではお互い再会できます。確かに、隕石災害をなかったことにして都合よく終わったようにも見える結末ですね。ですが今回は違って、明確に、世界よりヒロインを選択する。(世界の形を変えてしまってでも)そんな世界でも人々はなんだかんだで生きている。これが良いんだなあ。世の中をぶっ壊すからこそ、そしてこれこそが前作へのカウンターでもある。ただでは済まさんぞという監督の怨念(ほめ言葉)を感じました。

 

ボーイ・ミーツ・ガールの話ではこれ以上なく、真っ直ぐで尊い、納得感のあるラストだったと、終わってみれば思います。狂った世界で愛にできることは何なのか・・・それは目の前の人と手を取り合うことではないだろうか。どんな世界だったとしても君となら僕たちは大丈夫だ!そんな結末がとても心に残りました。小説版も入手して、もう一度じっくりこの物語に向き合っていきたいですね。他の方々の感想も読み漁ろう(これも映画の醍醐味)。こういう結末だからこそ多くの人に見て欲しい。

 

それにしても、『君の名は。』に引き続きいい作品を作るもんだと思います。受け取り手としては、このようなエンターテイメント文化の蓄積およびその担い手を、確実に守っていかなければならないと痛感します。そしてこれからも、作り手が放つ作品にできる限り応えてきたいですね。

 

今回はここまで。また次回の記事でお会いしましょう。

 

 

小説 天気の子 (角川文庫)

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P.S. やたら作画の良いからあげクンがねっとり回転するところ、めちゃくちゃ面白くありませんでした?

 

感想『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』"特殊効果"に騙されるな!【ネタバレ注意】

 

どうも黒輔です。

 

6月28日(金)世界最速公開となった『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(原題『Spider-Man: Far From Home』)。『アベンジャーズ/エンドゲーム』で完結したMCUフェーズ3のエピローグとなる作品。さっそく鑑賞して来ました。

 

今までのスパイダーマン映画に比べて若さ、未熟さ、可愛さ(!?)が強調されているMCUスパイダーマン。今回も高校生ならではのロマンスや葛藤、そしてヒーローへの道が描かれていてとても楽しめました。ロマンスシーンが絶妙でこっちがムズムズするぐらい。あの2人お互い不器用すぎるんだものーそこがもー。そして、「一体何がヒーローをヒーローたらしめるのだろうか?」という点がこれまでのヒーロー映画とはちょっと違ったアプローチで描かれているのがとても面白い。最後にクリフハンガーもあり、ほんとうにどうなっちゃうんだろう今後。

 

以下は今作及び『エンドゲーム』ネタバレ注意

 

Spider-Man: Far From Home (Original Motion Picture Soundtrack)

 

どこへ行っても彼を思い出す EG後のMCU

序盤の「エンダーーーイヤーーーー」はすべり笑いポイントなのか悲しむポイントなのか・・・ちょっと感情が迷子になったのですが・・・人類の半数を取り戻す戦いで、アイアンマン、ブラック・ウィドウ、ヴィジョンは戦いで死亡したことが世間的にも認知されており、キャプテン・アメリカも表向き亡くなったことになってるっぽいですね。気になったのはハルクやホークアイがどうしているんだろう、ということなんですが、引退状態なんですかねー。有事には「戦わずに何してるんだ」とか言われてしまいそうですけど。

 

特にトニー・スタークの影響力は死後も絶大(良くも悪くも...)。何せ「たとえ死んでも僕はヒーロー」などとガジェットにつける男。E.D.I.T.HはEven Dead, I'm The Hero. の略称でいいんですかね?よく聞き取れなかったのですが。

 

Everywhere I go, I see his face. のセリフはピーターの心情の比喩かと思いきや、教室にもストリートにもアイアンマンの絵、旅行先の駅や空港にはトニーを悼む写真、機内映画には「トニー・スターク物語」なる伝記映画まで。発明家・社長・大富豪、そしてアイアンマン。「あ、トニーってあの世界でめっちゃ影響力あったんだな...」とありありと分かる良い演出でした。映し方も「ここにもトニーの写真ありますよ!」じゃなくてさりげなく、そこにあるのが当たり前みたいな感じでしたよね。それにしてもまた悲しくなった・・・

 

フェイクまみれの世界 敵か味方かミステリオ

敵でした(笑)あからさまに映画の中盤でエレメンタルズを倒すから、おかしいなと思ったんですけどやっぱりミステリオが黒幕だった。それにしてもまたもや!トニーの関係者とはねー・・・しかも率いていた部下もトニーの関係者。まさかアイアンマン1でオバディアに詰め寄られてた人が再登場するとは思わないやん。(同じキャストなのかな?)この人に至ってはほんとにとばっちりからの逆恨みでしかないよね。ミステリオも大概逆恨みっぽいけど。

 

原作でのミステリオは元々スパイダーマンに汚名を着せ自分がヒーローになろうとした、特殊効果や変装を用いて戦うキャラだそうですが、それを概ね踏襲しつつ、現代風に高度なドローン及びVRモーションキャプチャの技術を駆使していたのが面白い。そんなわけでミステリオが「異世界のヒーロー」であることもウソで、エレメンタルズも作った映像だった。(破壊はドローンによるものだった)そんで、当のミステリオ・・・というかベック本人はモーションキャプチャ・スーツを着てその辺を歩いているだけなのでした。なんと滑稽な!

 

これはねーなんか、何でもCGで作っちゃう今の映画に対する皮肉めいたものを感じました(笑)特にスーパーヒーロー映画にCG、VFXモーションキャプチャは不可欠。我々が見ている映画も、そういうものの塊。アイアンマンのアーマー、スパイダーマンの出す糸、そういう「ヒーローをヒーローたらしめる外見」は言わば全部作り物。だがしかし、(ベックの最期のセリフの通り)「人々は信じることを、求めている」。だからそういうものを僕含めてありがたがって観にいってるんですね。作中のピーターよりも僕たち観客に重くのしかかってくるような問いでした。あとからジワジワ効いてくるなあ。

 

ちょっと深読みですが、いわゆるフェイクニュースへの警鐘も感じました。トランプ大統領を罵るオバマ前大統領の「フェイク動画」が作られた(元々フェイク目的で製作・公開されたもの)のをご存知ですか?技術の発展やAIの進化により、このようなニセ動画は簡単に作れるようになってきています。今回の『ファー・フロム・ホーム』でもベックが作ったニセのVR映像がそのままTVニュースで報じられていく過程が描かれていました。何回か出てきましたよねTVニュース。仮想の敵を作ってヒーローになり、報道はウソと真実が織り交ぜられていく。そして2つのポストクレジット・シーンでも... 

 

wired.jp

news.yahoo.co.jp

 

鉄の意志、ヒーローの資格

トニーの死、後継としての重圧、MJに近づきたい気持ち、色々と精神が不安定になってムズムズ(スパイダーセンス)が使えなくなってるピーター。メイおばさんバナナ投げるの良くないよ笑

 

人々とトニーの期待に応えたい、でも1人の人間としての気持ちもある。トニーはE.D.I.T.H.を遺してくれたけど自分には相応しくないのではないか・・・ トム・ホランドの繊細な演技力も相まってここがとてもよく描かれていました。ベック・・・というかジェイク・ギレンホールの方がグラサン似合ってるってのもズルいよなあ。良いキャスティング。

 

ミステリオが見せた幻も凄かったですよね。映像的にもセンス的にも。ハンドメイドスーツまで出てくるとは。たくさんのスパイダーマンが出てきてのしかかってくるところとかホラーみたいで怖かった(粉蜜柑)トニーの墓やらアイアンマンゾンビやらもいい感じにミステリオへのヘイトを溜めさせてくれるいい演出でした。

 

精神的にメッタメタになったピーターを諭してくれたのは、前作でも登場したハッピー・ホーガン。トニーの専属運転手で、演じるジョン・ファヴローは『アイアンマン』の監督。作品の内外で「アイアンマン」を見守ってきた男。そんなハッピーが今度ピーターを見守っていく。アップグレードスーツを製作するピーターの姿を感慨深そうに眺めるハッピーの表情ですよ。間違いなくトニーとピーターを重ねて、優しげに微笑んでいたあの姿は、アイアンマン好きにとって一番の名シーンだったかと。スーツが作られていく過程をジックリ見せてくれるのは『アイアンマン(第1作)』を思わせるシーンでもあり、ピーターが誰の真似でもない「スパイダーマン」になる第一歩。泣けるなあ。久々にああいうシーンが見られてワクワクしました。キャップとソーへのオマージュもグッときた。

 

歪んだ承認欲求の為アイアンマンになろうとしたミステリオと、ヒーローたらんとしたスパイダーマン。フェイクの映像に打ち勝つのが、視覚に頼らず復活したスパイダーセンスによる戦闘法というのも納得感があって最高だった。表現も見事。

 

さてヒーローに必要なのは、言うまでもないですがヒーローたる精神ですよね。確かにヒーローの映像は作り物、ウソかもしれない・・・でも描かれるヒーロー精神は本当、真実なんだよと。現実にあるもの、あるべきものなんだという熱いメッセージを送ってくれる、そしてこれからもヒーローは立ち上がっていく。そんなスパイダーマンの物語でした。

 

今後のMCUはどうなるのさ

最後のスイングシーンいいなあ、あPS4版っぽいネタあるな・・・と思ってたらなんですかあのクリフハンガーは。やりやがったなミステリオ。次回作どうしちゃうんですか。そして出たなスパイダーマン大嫌いおじさん!Jジョナジェイムソン!ゲーム版では散々スパイディをディスってくれやがって!しかもライミ版と同じキャスト!

 

さらに今作のフューリーとヒルは実はスクラル人が化けていた影武者だった!!僕はてっきり「え、ヒルって実は宇宙人だったん!?」と勘違いしましたが、ホンモノのフューリーは宇宙にいて、あのフューリーはなんと『キャプテン・マーベル』に出てきたタロス将軍でした。・・・なんじゃそりゃ!確かに今作のフューリーはいつにも増してマヌケだなとは思ったんですけどね・・・いつからタロスが化けていたんだ・・・?というかフューリーおじさんは宇宙基地でスクラル人率いて何をやっているんですか??あと「フェイクに騙されるな」っていう映画の最後にこういうことするのはホント人の心がないと思う(ほめ言葉)

 

笑えるシーンもたくさんあった本作だけど、次回作はつらい事になりそうですね。ピーターとMJ・・・どうか幸せになって欲しい・・・

 

そしてMCUとは1年弱のお別れ。デシメーション後も世界はある。災害があっても人々は生きる。映画が終わっても生活は続く。気になる点はたくさんありますが・・・今は余韻をかみ締めましょう。そしてインフィニティ・サーガへ最大限の感謝を。

 

 

 

 

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感想『プロメア』外連味を詰め込んだ2時間【ネタバレ注意】

どうも黒輔です。

 

TRIGGERが贈る新作アニメ映画『プロメア』。世間の流れにやや遅れて観賞しました。

 

TRIGGERと言えば近年『ダーリン・イン・ザ・フランキス』『SSSS. GRIDMAN』を製作した事で知られるアニメ会社。脚本の人は中島かずき氏、『仮面ライダーフォーゼ』のメインライターであります。恥ずかしながら関連作品に挙げられる『天元突破グレンラガン』『キルラキル』といった作品はきちんと見たことがないので、素人の感想という事で宜しくです。

 

映画チラシ プロメア 松山ケンイチ

 

よかったとこ

メイン3人の演技

ガロ役・松山ケンイチ氏、リオ役・早乙女太一氏、クレイ役・堺雅人氏と、こういうあんまり一般層に向けてなさそーな映画にしては、本職ではない方が起用されております。いわゆる芸能人声優については、特に映画の吹き替えにおいて色々言われますし、私としても「本職の人を起用しては・・・?」と思う点もあります。

 

しかしながら、今作については、全く褐色のない演技だったように感じました。

 

まず主人公のガロですが、江戸の火消しをモチーフにしたアツいキャラという事で歌舞伎っぽいといいますか・・・外連味たっぷりの芝居が凄く楽しかったです。あそこまで突き抜けられるとこっちも乗るしかない笑 この作品のノリを象徴するようなキャラだったと思います。月にもう1人の主人公であるリオ。己を燃やし尽くすバーニッシュのように、一種の儚さと透明感を持ったキャラクターでしたが、透き通るような声が苦悩と怒りを抱える彼等にぴったりでした。

 

また、クレイの堺雅人氏は一番良かったかと。多分黒幕なんだろうな〜と思ってたらやっぱり黒幕だった男ですが、正体を明かす前・後のどちらもゾクゾクさせる演技で全く他の声優に引けを取っていなかったです。

 

俳優・声優はどちらも演者であるという点を踏まえると、この2つの境界はこれからより一層曖昧になっていくのでしょう。声だけで演技することは恐らく表情や体の動きなども使う俳優に比べて難しいのでしょうが、だからこそステップアップを図る俳優さんの良き登竜門となっていくのか知れません。

 

独特な描写

言うまでもないですが、全体的な画づくりが独特だった。特に炎の描写。昨今、CGで時間を掛ければ「リアルな炎」はいくらでも描くことが出来ますが、あえてそれをやらずに、△を使って簡略化した表現を用いている。しかも色が緑だったり紫だったり・・・。それなのに「あ、これは炎なんだな・・・」と分かる描写になっていて、それがとても興味深かったです。こういうのはアニメならではですよね。まだまだアニメっていろんなことが出来るんだなあ・・・と感嘆しました。

 

カニックも良かったよね。纏をぐるぐる回転させて煙を吹き飛ばしたりとか・・・あ、それをそう使うのか!って感じで。どうせならサスマタモチーフの武器とかも出せばよかったんじゃね?とも思ったけど、あくまでレスキュー隊であるというコンセプト合わないからなのかな。終盤に出てくるベイマックスみたいなツルっとしたロボが往年のスーパーロボットを思わせるロボになるのもいいですね...

 

よくなかったとこ

ストーリーに意外性があんま無いな・・・と率直に思った。主人公の憧れの大物が実は悪いやつとか・・・ 作中でのライバルと協力してそいつを倒すとか・・・ おそらく、作風から考えて王道っぽい展開を目指したのだろうが・・・ 今回の自分にとっては、イマイチに感じてしまったんですよね。

 

終盤でバーニッシュの起源が分かる下りとかもちょっと都合が良いなぁと感じたし、クレイの方法に寄らず世界を救えたのも「結果的にそうなった」ようにも見えてしまったのが個人的にはちと残念だった。クレイの方法も間違っていたとはいえ地球がぶっ壊れてしまうのは本当だったわけだし、仮にあの研究所に遭遇してなかったら一体どうするつもりだったんだろうと。ここは作中での大きな争点なだけに、もう少し理屈が通ってれば良かったのではないかと思ってしまいました。

 

あと、これは2時間である以上仕方ないのですが、脇を固めるキャラもそれなりに個性が強そうだっただけに、そこまで大きな活躍がないまま終わってしまったのが勿体無い。もし1クールアニメとかだったら彼らの掘り下げとかもあったのでしょうね。

 

まとめ

とても評価が高く、話題になっている本作。楽しめた面は大いにありますが、個人的にはノリきれなかったなーという感じ。しかしながら、冒頭やラストのバトルシーンやスーパー堺正人タイムなんかは、何回でも見直したいですね!こういう挑戦的なアニメ映画が今後も登場して欲しいです。

 

今回はこれまで。また次回!

 

 

 

「プロメア」オリジナルサウンドトラック

「プロメア」オリジナルサウンドトラック

 

 

 

 

 

ゴジラ初心者が『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を観に行ったから感想を書く【ネタバレ注意】

あなたにとってのゴジラとは何ですか?

 

誰かにとっては、悪い怪獣をやっつける正義の怪獣。

別の誰かにとっては、恐怖の象徴。

またある人は「映画に出てくる怪獣でしょ」程度の認識かもしれません。

 

マイケル・ドハティという男にとって、ゴジラとは「神」。

ゴジラは僕が童心にかえるために大切な存在なんだ。子どものころ、カトリック系の学校に通っていたんだけど、聖書にゴジラの絵を描いてよく怒られていた(笑)。

――神に対する背徳なのでは(笑)?

そんなことないよ! むしろいいことだよ。何にだって、どんな映画にだって、ゴジラを加えればより良くなると僕は思っている。想像してごらんよ、「スター・ウォーズ」にゴジラを足したら、やばいだろ? 「七人の侍」だってさらに良くなる。54年版の「ゴジラ」にゴジラを足したら、ゴジラがダブルで登場してさらにやばい。

(中略)

――最後に。ドハティ監督にとって、ゴジラとはどんな存在なのでしょうか。

God.

もしも超絶ゴジラオタクがハリウッドで「ゴジラ」を撮ったら… M・ドハティ監督が愛を叫ぶ : 映画ニュース - 映画.com

 

ああこの監督はゴジラを、そして怪獣を崇めているなという気持ちがビシビシと伝わってきました(スタッフロールにもそれが表れていましたね...)

 

そして、Twitterで感想を漁ると、それに応えるゴジラシリーズマニアの多いこと多いこと。。。ドハティ監督は幸せ者だろうな。

 

そんな中でゴジラシリーズあんまり詳しくない私ですが今回この『Godzilla : King of the Monsters』観に行ってきました。あんまり語れないですけど、折角なので率直な感想をブログに残しておきます。

 

ココから先はネタバレ注意

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(Godzilla King of the Monsters)(2枚組)【帯&解説付輸入盤国内仕様】

 

「モンスターバース」3作目として

映画ユニバースの成功に不可欠なのは、言うまでもなく「各映画が評価されること」「興行収入をきちんと稼ぐこと」ですよね。特に大事なのは1作目。『アベンジャーズ』シリーズを送り出したマーベル・シネマティック・ユニバースは、その1作目『アイアンマン』(2008年)の2つの意味での成功なくしては成立し得なかったでしょう。

 

その点で、モンスターバースはちょっと心配でした。『GODZILLA ゴジラ』(2014年)を観たときは、ぶっちゃけドウナノコレとも思ったんですよ。個人的には、イマイチおもろくないな~と。(この映画の感想については、機会があればいずれ...)

 

第2作『キングコング:髑髏島の巨神』は中々良かったです。キングコングとスカルクローラーのバトル、髑髏島の生態を描くことに振り切っていたように見えましたし、ポストクレジットシーンの壁画もワクワクした。

 

で、この第3作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ですが、ココに来てようやく?本格的にユニバースを形成する映画・世界観を拡張する映画となっていたと思います。モナークが世界各地に前進基地を持つ大組織であるということ。世界中には知られざる怪獣が眠っていて、そして今回目覚めたということ(17体も!)。未知の古代文明の遺跡があること。

 

しかもこの事実が上手いこと「各地の怪獣を目覚めさせていく」「キングギドラに誘発されて各地の怪獣が一斉に覚醒してしまう」というストーリーに組み込まれてながら明かされていくので最高(オタクは広がる世界観に魅せられがち)。肝心の怪獣描写も喰らえィ!!!ゴジラ!!!ラドン!!!!モスラ!!!!キングギドラ!!!!!ドーン!!!という感じでこれまた最高。今回メインで登場した以外にも、なんか最後のほうに知らないマンモスの怪獣がいたし、想像が膨らみます。エビラとかヘドラも出てくるのだろうか・・・

 

また、今回の元ネタとなる映画『三大怪獣 地球最大の決戦』がゴジラモスララドンと、それぞれ主役を張っていた怪獣が集合するクロスオーバー映画であるのも興味深い事実ですね。言わば「元祖シネマユニバース」みたいな映画じゃないですか。意図してのことかは分かりませんが、そんな『地球最大の決戦』を受け継ぐ今作が「モンスターユニバース」を拡張するのは中々楽しいです。

 

今回ちょっとだけ写ってたコング。次回作『Godzilla vs. Kong』が決定済みですが、その後もモンスターバース続いていって欲しいなと。せっかく「広がり」を提示してくれたんだからね。個人的にはハリウッドが描くメカゴジラ観てみたいのですが、どうでしょうか?

 

人間と環境、人間と怪獣

怪獣が出てくる特撮ではしばしば環境問題が提起されるのですが、この映画の凄いところ(狂ってるところとも言う)は「それすらも怪獣礼賛の踏み台にしている」ところなのかなと。

 

作中、怪獣復活を企む科学者エマ・ラッセルは「怪獣を復活させることが地球環境のバランスを保つことに繋がる」「怪獣のおかげで破壊された自然が戻る」「人間と怪獣は共存していくべき」と主張し、環境テロリストと組んで計画を実行していきます。余談ですが、ヴェラ・ファーミガ氏の静かに狂ってる演技がとても良かったです。このおばさん何となくサノスっぽいな・・・とか思ってたらしっかりサノスおばさんとアダ名されてて安心した。

 

結局、キングギドラという偽りの王を覚醒させたことで怪獣が一気に目覚めてしまい、環境のバランスどころじゃないぞということで計画は失敗に終わり、キングギドラは真の怪獣王ゴジラに倒されエマ博士は散ります。ですが、スタッフロールのシーンではエマ博士の言ったとおり、怪獣のおかげで自然環境が復活していることが示唆されていきます。しかも、ゴジラを讃えるような珍妙な音楽と共に!

 

これはどういうことだろう、とちょっと考えてしまったのですが、「悪役の主張を実現させることで、人間側の理屈、善悪の境界を曖昧にしている」「その上で、自然に対する畏怖を呼び起こし、怪獣を崇め讃える」というシーンだったのかなと。いやー、すごい作家性を持っている監督だ。元々ドハティ監督は『GODZILLA ゴジラ』(2014年)の芹沢博士に近い感覚を持っていたとの事なのですが、それが最も反映されているシーンと言えるのではないでしょうか。

 

怪獣と言う人智を超えた存在。スタッフロールにもそれが抜かりなく描き出されていました。

 

『初代ゴジラ』を踏まえて

今作を見て僕は思いました「先週、初代ゴジラ見といて良かった・・・!」と。

 

『初代ゴジラ』の芹沢は人類最後の希望としてオキシジェン・デストロイヤーを行使し、ゴジラと共に海へ消えました。今作の芹沢は、逆に人類最後の希望・ゴジラを助けるため、海へと消えていきます。んーこの対比の美しさ。これは芹沢の名を与えられた彼にしか出来ない役目でしょう。

 

ゴジラはまるで祭壇に祭られる神で、核兵器は捧げ物そのものだった。ここでもゴジラ信仰が表れていますよね・・・あんなにストレートに神として描くなんて(笑)でも博士本人は「わが友」なんて言ってましたが。

 

「オキシジェン・デストロイヤー」の名前が唐突に出てきたときは「えぇ・・・?」と思っちゃいましたが、ゴジラを復活させる伏線と考えれば納得できなくもないか。それにしても清々しいまでに何の説明もなかったな・・・

 

音楽も良かった。伊福部さんのゴジラテーマをアレンジしたBGM。あの音楽めちゃくちゃ良くて、1回聴いただけですごく耳に残るんですよね。ゴジラ世代でない僕は『シン・ゴジラ』初めて聴きましたが、あの音楽こそゴジラなんだなぁとスーッと入ってくるようなあの感じ。かっこいいアレンジになっていて素晴らしかった~。

 

これからの『モンスターバース』に期待

私はゴジラ詳しくないですが、ドハティ監督及びファンの皆の思いと、それだけゴジラシリーズが愛されているということが良く分かった。

ゴジラの荒々しさ、モスラの美しさ、キングギドラの神々しさ、そしてラドンのゴマすりクソバード感(笑)(なんでや、バレルロールで戦闘機落としまくったところとかカッコよかったやろ!)もう腹が一杯になる映画でしたね。素人じゃ食べきれないぐらい。

 

日本の熱心なファンは今後の『ゴジラシリーズ』がどうなっていくのかも気になるところではあるのでしょうが、僕としてはモンスターバースの今後が大いに気になります。来年の『Godzilla vs. Kong』にシリーズは続いていきますが、このままどんどん「広がる怪獣の世界」を見せて欲しいですね。なんか知らんマンモスもおったし!頑張れモンスターバース!俺は応援してるぜ!

 

 

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ゴジラ ムービーモンスターシリーズ ゴジラ2019

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ゴジラ ムービーモンスターシリーズ キングギドラ2019

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はてなブログ公式マガジン『週刊はてなブログ』に紹介されました

 

どうも、黒輔です。

 

こんなことで一つ記事を作るのもいかがなものかと思ったのですが、嬉しかったのでご報告です。

 

なんと、下記のはてなブログ公式マガジン「週刊はてなブログ」に、以前書いた「ナターシャ・ロマノフ」についての記事が取り上げられていました。

 

blog.hatenablog.com

 

 

取り上げられた記事はコチラ

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取り上げられたこと自体はとても嬉しいのですが、恥ずかしさというか、「僕のブログなんて載せちゃって大丈夫?」という思いもあります。しかも、数年前から拝読させていただいている大物ブログ・ジゴワットレポートさんの真下に並べられているので恐れ多いです... 

 

さて、

 黒輔 (id:kurosuke303)さんは「ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフのこと」について書かれています。彼女に注目しながら二回目を見に行きたくなるエントリーです。

5月は豊作! 映画感想エントリーまとめ【前編】 - 週刊はてなブログ

 

と紹介していただきましたが、 そのおかげでむしろ私の方がナターシャに注目しながらMCUを見直したいぐらいの思いに駆られました。今までは普通にアイアンマンやキャプテン・アメリカが好きで、あんまり女性ヒーローに注目することがなかったので新鮮な思いで記事を書いたのを覚えています。

 

ナターシャといえばなのですが、2週間ほど前ですか、髪型の変遷をまとめたイラストが回ってきました。

それで、『エンドゲーム』のナターシャは、それ以前と比べて三つ編みという少女チックな髪型をしているように思いました。明らかに雰囲気が違うというか。もしかしたら、よりアベンジャーズの皆に心を開いていることの表れなのかなぁとか思わなくもないです。まぁこれは流石に考えすぎか(笑)

 

下の記事によれば、ナターシャは孤児院を運営しているという案もあったようです。「家族」というキーワードから考えると、なかなか興味深いボツ案なのではないでしょうか。

qetic.jp

 

ともかく、つい先日撮影が始まったみたいなのですが、2020年の単独映画が楽しみです。

 

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感想『ゴジラ』(1954) 【2019年5月鑑賞】

どうも、黒輔です。

 

最近Amazonプライム・ビデオにゴジラ映画シリーズが大量に追加されてまして、これを機に今まであまり見たことのなかったゴジラシリーズを見てみようかなと。

 

ゴジラ

 

ゴジラと僕

僕は世代的に、2004年『FINAL WARS』から2016年『シン・ゴジラ』の、ゴジラ空白期間を過ごしているんですよね。小さい頃ハム太郎と同時上映してたヤツを観に行った記憶が・・・ぼんやりとあるぐらい・・・

 

もちろん『シン・ゴジラ』は見に行ったし『GODZILLA (2014)』も後追いで補完しましたが、他にちゃんと見たやつは無いですねぇ。

 

怪獣に魅力を感じ、怪獣に詳しくなっていく少年というのも世の中には沢山いらっしゃいますが、僕はあんまり興味が湧かなくて・・・どうも幼少期〜中高生ぐらいの僕にとって怪獣はウルトラマンに倒されるキャラという以上の認識はなかったみたいです。(好きな方、すいません)

 

流石に全く知らんのもアレだなぁと思い、初代ゴジラくらいは見るか・・・という感じで鑑賞いたしました。折角なので、素人なりに見た感想を書いてみます。

 

シン・ゴジラ』の原点・原典として

まず率直に思ったのが、『シン・ゴジラ』って本当に『初代ゴジラ』の流れを汲んだ作品なんだ、ということ。

 

時系列こそ繋がっていない作品ですが、物語が淡々と?粛々と?進行していく雰囲気がとてもに通っているなと。もちろん、『初代ゴジラ』より『シン・ゴジラ』の方がよりドキュメンタリー風に張り切っているという違いがありますが、非常に似たものを感じました。

 

物語の大まかな流れもちょっと似てますよね。後年の映画のように他の怪獣と戦ったりしないで、出てくるのはゴジラ1体。一回出てきて海に帰るところとか、人間から攻撃を受けて熱戦を吐くところとか・・・ あと国会議事堂をぶっ壊す所なんかは「内閣総辞職ビーム」が頭をよぎりました(中の人たちは多分避難していると信じたいが) 

 

加えて、公開当時の決定的な厄災の後の社会を反映しているという共通点もあります。

『初代ゴジラ』は太平洋戦争の終戦から10年と経たない頃の映画という事で、当時の世相を思い起こさせるシーンが沢山ありますし、ゴジラそのものが戦争や原子力兵器開発による悲劇の象徴、もしくは怨念の具現化などとして描かれていますよね。かなりアプローチが直接的なんで、海外版ではカットされたセリフもあるんだとか。

 

対して『シン・ゴジラ』は東日本大震災及び原発事故から5年経った頃に公開されました。作中では、『初代ゴジラ』で山根博士が放ったような直接的なセリフはありませんが、あの圧倒的な破壊シーンや、ゴジラの発する放射線への言及を見て震災を連想した方も多かったはずです。

 

シン・ゴジラ』は僕の中でも結構好きな映画ですが、その重要なエッセンスがきちんとこの『初代ゴジラ』に流れているんだ!ということを確認できて、感極まれりでした(笑) オールドファンからしたらナンセンスな見方かもしれませんが、逆順で鑑賞した者の感想ということでひとつ。

 

芹沢博士の葛藤

人間ドラマの部分もなかなか深みがありました。オキシジェン・デストロイヤーの使用に葛藤し、そして悪用を防ぐためゴジラと運命を共にする芹沢博士。彼が自らロープをナイフで切ったカットでは思わず僕も声を上げてしまいました。

科学をどう使うか?というのはとても重大なテーマですが、この戦後間もない時期ということを考慮すると一層深みが増します。

 

恐ろしい兵器を世に送り出すのは絶対にしたくないが、目の前の悲劇も放置できない。芹沢博士というどこまでも善であり繊細である男がそれ故に悲劇的な結末を迎えてしまうのは、とても見ていて辛いものがありました。当時、「人間ドラマが不要ではないか」という批評があったそうですが僕は絶対必要だと思いますね。

 

同じく葛藤していた博士といえば、山根博士もそうです。「ゴジラは研究対象にするべきだ」という言葉は一見、目の前にある現実を見ていない発言のようにも取れます。

 

ですがゴジラを戦争や原子力兵器として置き換えてみると、「悲劇をただ避けたり、排除してしまうだけでは臭い物に蓋をするが如くであり、なぜそういう事が起こるのかをしっかり考えなくてはならない」というニュアンスにも取れてきます。だからこそ「あのゴジラが最後の一匹とは思えない」というセリフに繋がるのではないでしょうか。

 

日本特撮の原点として

個人的にはしばらくCGCGアンドCGな映画ばっかり見てたんで、古き良きミニチュア特撮映像に触れるのは久々でした。

 

迫力は十分でした。山の向こうからゴジラの顔だけ見えるカットとか、巨大感バリバリでしたし、建物が爆発するシーンとかも凄い(語彙力・・・) 鉄塔がぐにゃりと曲がる所とかはどうやって撮影したんだろう? 

 

ちょっとだけ「流石に古いな〜」となってしまったシーンがありまして、車の転倒がおそらくストップモーションで表現されていると思うのですが、ちょっとチープに感じてしまったんですよね。味があるといえばそうなのですが・・・  

 

もちろん、総合的には凄い映像でした。きっと当時の人々は度肝を抜かれたでしょう。是非世代の人に感想を聞いてみたいですが、しかし、初代ゴジラ世代となると、少なくとも70歳よりは上の年齢の人なのか・・・

 

映像といえば、白黒映像というのもそれっぽさを増していて良いですよね。昔の戦争の記録映像なんかは大体白黒ですから。カラー映像が当たり前になった現代から観ると、ゴジラは決して空想の存在ではないぞと、そういう見方すらできるんじゃないでしょうか。それはそれとして、是非カラーでゴジラが暴れるシーンを見てみたいという思いもありますけれど・・・

 

 そんなわけで『ゴジラ』すばらしい作品でした。全部見るのはなかなか大変そうですが、これからもちょくちょくゴジラシリーズを鑑賞していきたいですね。

 

ゴジラ

ゴジラ

 

 

『アベンジャーズ/エンドゲーム』ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフについての考察【ネタバレ注意】

どうも、黒輔です。

 

世界的映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開から10日あまりが経ちました。僅か11日で『タイタニック』(ジェームズ・キャメロン監督)の興行収入を追い抜くという爆発っぷり。『アバター』(同じくキャメロン監督)を追い抜くのも夢ではない。我らがヒーローが、映画の歴史を塗り替える瞬間を目撃することになるのでしょうか。

 

先日私もようやく2回目の『エンドゲーム』を観に行きました。1回目よりは落ち着いて観れましたが、ところどころ涙ぐみましたね。また地上派放送やAbemaTV等でMCUを掻い摘みながら見返したので、気付くことが多かったです。

 

※※ここから先はネタバレ注意※※

 

映画 アベンジャーズ エンドゲーム ポスター 2019 AVENGERS : ENDGAME アイアンマン マイティ ソー ハルク キャプテン アメリカ ブラック ウィドウ ホークアイ スパダーマン ブラックパンサー ガーディアンズ オブ ギャラクシー アントマン ドクター ストレンジ マーベル ウィンター ソルジャー バッキー バーンズ サノス アイアン スパイダー MARVEL END GAME ディズニー インフィニティ ウォー POSTER

 

なぜナターシャ・ロマノフについて語るのか

『エンドゲーム』は重層的な映画でたくさん切り口が有るのですが、今回はブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフのことをちょっと話してみたいなと。男性である僕が女性ヒーローについてしゃべって怒られないかなという不安もありますが、トニーと同様に彼女のことについても色々と考えてしまったので、ここに吐き出しておきます。

 

また、「ブラック・ウィドウの死亡」という結末にさまざまな声が上がっているので、僕なりの声をあげておきたいなという思いもあります。中には冷静でない意見もあるみたいですし。少なくとも「冷蔵庫の女」ではないんじゃなかなーと。

 

2020年、ブラック・ウィドウ単独映画公開

アイアンマン2』から実に10年越しで公開される事になったブラック・ウィドウの単独映画。うわさ自体は前からあったので、ついに実現したか!という感じです。熱心なファンにとっては万感胸に迫る思いでしょうか。

 

ナターシャを長年演じた女優スカーレット・ヨハンソンがプロデュースを勤めるとの事ですから生半可な作品にはならないことでしょう。また、このタイミングで彼女の単独作が製作されるのはやはり大きな意味があると思います。

 

では、肝心のストーリーはどうなるのでしょうか。ベタですが、やはり「ブラック・ウィドウ」としてのオリジンを取り扱う映画になるのではないかなと。

 

ブラック・ウィドウのオリジン

「私の帳簿には赤がたくさん」「いつかそれを消し去りたい」という彼女のセリフがあります。『アベンジャーズ』でのセリフですね。(正確ではないかも)これは言うまでもなく、ナターシャが某国の暗殺者として活動していた過去を示唆するものです。訓練の最後を飾る「射殺テスト」は彼女の血塗られた歴史の始まりに過ぎません。その後、ナターシャは暗殺者としての活動を続けます。

 

ある日、クリント・バートン(ホークアイ)がナターシャを始末するために送り込まれます。しかし、クリントはナターシャを助けたのです。以後ナターシャはS.H.I.E.L.D.のエージェントとして、正義の為の活動を開始します。(S.H.I.E.L.D.は結局ヒドラに支配されていたので、皮肉な話ですが...)

 

『エイジ・オブ・ウルトロン』では、さらに彼女の過去の一面が語られます。暗殺者として任務より大事なものが出来ないように、不妊手術を受けていました。つまり、家族ができないようにされていたのです。この「家族」というワードが、彼女を語る上での大きなキーとなると考えます。

 

What Drives Her?

ナターシャ・ロマノフを突き動かすものは何だったのでしょうか。

トニーのように、過去に対する後悔や罪悪感にも見えるし、スティーブのように公的な使命に忠実であるようにも見えます。特に『アベンジャーズ』の頃はそのような雰囲気が強いと感じました。『ウィンターソルジャー』でも、誰が敵で味方なのか信じられない中でスティーブと共に行動してくれます。

『エンドゲーム』でも、スティーブに「自分の人生を生きてみては」と提案されますが、「お先にどうぞ」とあっさり返すあたり、人一倍責任感が強い。

 

ではナターシャはいわゆる「仕事人間」だったのかというと、それも違います。

 

S.H.I.E.L.D.が崩壊しても、ソコヴィア協定がきっかけでチームが分裂しても、サノスに生命の半分が消し去られても、ひたむきに「自分に出来ること」を全うしようと奔走していたのは、アベンジャーズが他でもなく、彼女にとって「本当の家族」だったから。

 

思えば、『シビルウォー』では、ナターシャが一番2つの立場の間で揺れていたし、『エンドゲーム』での失われた5年間やタイム泥棒の作戦会議でも彼女が取り仕切っていました。

 

我々視聴者は、アベンジャーズの日常と戦いを、映画で切り取られた部分しか知り得ません。ですが、ナターシャがクリント、トニー、スティーブ、ソー、バナーたちと出会い、共に過ごすことで「本当の家族」を手に入れたのだと考えると、彼女にとってアベンジャーズとの活動こそが「本当の人生」だったのではないかとすら思えてきます。

 

どちらにしろ、(トニーやクリントとはまた違って)「アベンジャーズ」だけが彼女の家であっただろうし、血の繋がった家族を持つことを許されなかったナターシャにとって唯一の心の拠り所となったことは間違いありません。

 

ヴォーミアでの死

ソウルストーンの在り処であるヴォーミアでは、「愛する者」を犠牲にしなければ石が手に入りません。なぜそういう仕組みなのかは置いておいて(魂には魂を捧げる、という理屈付けがなされていましたが)、少なくとも片思いが成立してないと石が手に入らないわけです。

 

ここでそもそも1人が犠牲にならねばならないのは、確かにつらいですが、私は前回の記事にも書いたとおり「サノスと同じ方法を用いようとする以上、同じ量の犠牲を払わなければいくらヒーローといえども筋が通らないから」だろうと解釈しました。

 

では、なぜヴォーミアへ向かうのがクリントとナターシャの2人でなくてはならなかったのでしょうか。他の適当な2人ではダメだったのでしょうか。

 

例えば、ローディとネビュラの2人、というのは考えにくいでしょう。確かに2人は短いながらも良い仲間として描かれていましたが、いくら5年間共にしていたからって、「お互いを捧げる」ほどの関係かと言われるとピンときません。視聴者にとってはさっき出会ったばかりですしね。ロケットとバナー、とかも同様。スコットに至ってはホントにさっき会ったばっかりです。(関係ないけど「ローディ気をつけて、バカが座ってる」と「今日は並盛り男か?」のセリフほんとすきBIG3も作劇の都合もあり、ここでは犠牲に出来ないでしょう。

 

クリントとナターシャの2人は、MCU第1作『アイアンマン』より前の時間軸で出会っているわけなので、それだけ絆が深いはずなのです。なので、「お互いのために自分を犠牲にできる」という関係を描くとしたら、この2人しかいなかったのではないか、と思います。『シビル・ウォー』で相対しながらも「まだ友達よね?」「優しくしろよ」と言い合える関係なのですから。

 

最後の疑問は、なぜクリントではなくナターシャが犠牲になったのだろうか、という点です。

僕はてっきり、ローニンとして闇に身を落としていたクリントが自分への報いを受けさせるのだろうか?と思いましたし、ギリギリまでそう思わせるような描写でした。しかしナターシャは自分から飛び込み、崖壁を蹴ってヴォーミアの谷底へ・・・

 

ナターシャにとってアベンジャーズは掛け替えのない存在だし、特にクリントはその中でも大恩人。そんなクリントを目の前で亡くすのは彼女にとって耐え難いことだったに違いありません。もちろんクリントだって命を賭ける覚悟は十分していたでしょうが、彼女の「世界を取り戻したい」という使命感と「アベンジャーズ」への思いがクリントの動機を上回ったのかなと。

 

・・・とか書いてたらだいたい、製作陣の解釈と合致してたみたいです。詳しくはコチラをどーぞ。

【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』ブラック・ウィドウとホークアイ、なぜ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ならなかったのか ─ ルッソ監督と脚本家が経緯を明かす | THE RIVER - Part 2

 

ネビュラの話を聞いて、ナターシャはソウルストーンの入手について察していたのか・・・どうかは分かりません(そういう考察も見かけました)。もしそうなら、クリントを連れて行ったナターシャがどんな思いだったのか、察するに余りある心情でしょう。

 

 

ナターシャの死は確かにショックでしたし、復興を指揮する彼女を見たかったという思いもあります。ですが、同時に彼女の結末はあれが一番ふさわしいとも思えます。「帳簿の赤」のセリフの通り、彼女は自分の過去を悔いてもいましたし、世界と家族を元に戻す「布石」となることで、ナターシャはついに自分を許し、良きエンドを迎えられたのかな、と。

 

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感想『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s feel] Ⅰ. presage flower』【ネタバレ注意】

どうも、黒輔です。

 

バルバトスを折りに折りまくった皆様、いかがお過ごしでしょうか。本日は久々にFateシリーズ関係の記事です。

 

AbemaTVでの放送のタイミングに合わせて、stay night桜ルートであるヘブンズフィールの第1章の記事を書いてみたいと思います。短めです。

 

というか、もう公開から1年半以上経ったのか・・・。

 

第2章の感想はこちら

【感想】『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s feel] 第2章 lost butterfly』【ネタバレ注意】 - 黒輔処理場

 

 

劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel] I.presage flower」(完全生産限定版) [Blu-ray]

 

スタッフの英断に拍手

いつもの「士郎とセイバーの邂逅」をほぼカットするという思い切りの良さ。そりゃそうだよね、何度もやってるからもういい加減やる必要ないでしょう。行間を読めば、仮に知らなくても何となく分かる構成にはなっていましたし。

 

ただ、実際にカットするかどうかは、スタッフさん悩んだのではないでしょうか。公開当時、観客側からも驚きの声が上がってました。ただ、おおむね受け入れる声が多かったと思うので、良かったなと。

 

新たに追加されたのは、士郎と桜の過去編。これは確か、原作でも描かれてないやつですよね?平和な日常はのちの展開との対比にもなっていますし、桜というヒロインを描くにあたって、視聴者に彼女を認識させるバックボーンにもなる。あと純粋に和む笑

 

2章を踏まえたあとだと、この頃からあのシーンをやる気満々だったんだなぁと・・・ アレってやっぱり2人の関係の1つの到達点なワケですからね。この映画では士郎と桜の関係を出会いから結びまで徹底して描くぞと。

 

ランサーvs真アサシン

予告編で「おいおいこんなに見せて大丈夫?」と思ったこの2人の戦い。

 

実際見てみると予告編以上に凄かったですね。ランサーのゲイボルクUBWのアニメでもメチャクチャかっこよく描かれていたのに劇場版はそれを超える迫力があったと思います。

 

あとよくネタにされる走り方ね。クーフーリンくん実はランサーじゃなくてランナーのサーヴァントだったんですかね。劇場で見たときは、笑って良いのかどうか迷いました・・・一応マジメな戦闘シーンなわけですし、トップスピードで走ってるだろうからああいうアスリート風の姿勢になるのも頷ける。

 

実写映画だとああいう綺麗な走り方たまに見ます(アベンジャーズIWのキャプテン・アメリカ&ブラックパンサーが猛ダッシュするシーンとか・・・あとターミネーター2のT-1000もやたら姿勢良い走り方してる) だけどなんであんなに面白い感じのシーンになってしまったんだ・・・

 

ああいう走り方はアニメではあんまり見ないですね。僕の気のせいかな?もっとアニメ映えする走り方でも良かったんじゃね?と思わなくもないですがどうなんだろう。

 

真アサシンも強いのなんの。君なんでFGOで星2とかいう低レアなんだ。もし他のサーヴァントと対峙したら・・・みたいな妄想が捗る。

 

花の唄

普段あんまり音楽の話しないんですけど・・・(音楽用語とかに詳しくないんで)この主題歌は凄いっすよ。

 

歌詞が本編での桜の心の動きを完璧に表したキャラクターソングでもあり、2章・3章の不穏な展開を思わせてもくる。

 

メロディも良いですね。全体的に重い雰囲気ではあるのですが所々激しさが出てくる場面もあり。Aimerさんの歌い方も、とにかく作詞作曲歌唱の全てが桜を思わせるようになっているのが凄いなぁと。

 

試しに本編の桜の心情を思い浮かべながら歌詞を噛み締めて聴くとか、メロディの方に集中しながら聴くとか、あとはカラオケで歌うとかしてみるといいと思います。泣けます。

 

最後に

この第1章、もちろん面白いんですが、物語の序章なので、どうしてもあの2章を見せられたあとだと物足りなさを感じてしまいますね。それだけ制作側が自分の作品を超えることに執念深いのでしょうけど・・・

 

そんなHeaven’s feel製作陣なら3章はもっと凄いものを見せてくれるはず!なんか脱税がどうとかで揉めてたけど!アニメの質には影響ないといいな・・・

 

2020年春公開「spring song」今から楽しみです。ヘブンズフィール全体を通しての感想は、そのときに。

 

 

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感想『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』【2019年5月鑑賞】

どうも、黒輔です。

 

YouTube東映特撮Officialでプレミア公開された『仮面ライダーW FOREVER A to Z / 運命のガイアメモリ』(2010年8月) 視聴者は1万人を軽く超えており、改めてW人気を実感しましたねー。新しい元号一発目の鑑賞に相応しい傑作でした。

 

5月の末まで公開されているようなので、観てない方は下のリンクからどうぞ。

仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ[公式] (GW特別企画) - YouTube

 

私も久々に鑑賞しました。折角なので短めに感想をまとめておきます。ちょっと否定的部分もあるのでご了承くださいな。2010年の作品ですが、未見の方はネタバレに注意してください。

 

仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ

 

坂本浩一監督のアクション

この映画のいいところは「アクションシーン」だなと率直に思いました。

 

『W』がライダー初参加となる坂本浩一監督と言えば生身アクションだったり連続フォームチェンジバトルだったりといった特徴が挙げられますが、この映画で既にそれが特徴付けられていますね。同じく坂本監督が担当した『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』(2009年12月)では、子供心ながら「明らかに今までのウルトラマンとは違う映像」を感じてワクワクしたのですが、この劇場版Wを観たことで坂本監督のファンになりました。

 

ラストのW vs エターナルでの連続9フォームチェンジは、当時劇場で圧倒されましたね。(しかも、3Dで観ていたので)・・・パソコンの小さい画面で見ると流石に当時のような感動は得られなくて寂しかったですが、それでも見ごたえがありますよねー。Wやアクセルはフォームチェンジが少ないほうなので、最近のビルドやらジオウやらに比べたらまだ扱いやすさがあったんだろうな。やっぱりさーいろんなアイテムを使ってくれると「総力戦」感も出るし、画面もにぎやかだし、自分の中の子供心が湧き立つんですよね。特撮ヒーローとして一番大事な要素のひとつだと思います。

 

生身アクション。ファイヤーガールの印象が強かったんですが久々に観てもやっぱり彼女が一番動いてるように思えた。あと坂本監督の性癖が垣間見えるよね(笑)照井もエンジンブレード頑張ってぶん回してましたね。メタル・ドーパントのマッチョメンも肉体披露も良かった(笑)さすがウルトラマンガイアの中の人・・・翔太郎の「ホワァー!」も笑えるんだけどアレ高岩さんのアドリブだったりすんのかな。

 

ただ、生身アクションの量はこれぐらいがちょうどいいよなーとも感じました。初代『平成ジェネレーションズ』(2016年12月)は「なかなか変身せんな・・・」と思ってしまったもので。ちょっとくどかったかな。

 

大道克己については描写不足?

エターナル克己大道とNEVERについては『仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーエターナル』でだいぶ詳しく過去が描写されているんですが、この映画だけ観ると大道の目的や行動理由がいまいちよく分からないなと。「あれ?この敵役セリフはかっこいいけど何しに来たんだっけ?」って観ながら思ってしまいましたもん。

 

大道がNEVERなんで、市民を俺らと同じ死人にしてやる!ってのはまだ分かる。しかし、この映画の情報だけでは「じゃあなんで風都でやるのか?」という理由が良く分からないので、結局製作側の都合でしかないように見えてしまう。一応「ガイアメモリに囚われた箱庭を開放する」=「風都はメモリの実験場にされているから」という理由は言ってますけどね。また、彼なりに感じていたフィリップへのシンパシーも理由のひとつとして想像できます。ただ「エターナル」観ないと理解しきれない部分ではあります。

 

そうなると、最後の「街のみんなの声援を受けてゴールドエクストリームに進化する」「街を救ってきた仮面ライダーWが街に救われる」というシーンも弱く見えてしまうなと。せっかく良いシーンで、風が吹きW-B-Xが流れるという確定演出もあるのにもったいない。これあんまり気付きたくなかったな笑 鑑賞当時はひたすら興奮してましたよもちろん。

 

たぶん今作ではフィリップとマリアの話を主軸に置きたかったから、ここら辺は端折ったのかもしれません・・・もちろん『エターナル』観ればよいのですが・・・あと一言二言、説明が多ければなーと思わなくもなかった。NEVERたちも含めて、すごくキャラが立ってて良い悪役なんですけどね。松岡充さんの主題歌もめっちゃ泣ける良い曲なんだ・・・

 

切札の記憶

もうとっくに語りつくされたであろう名シーン。

「どうやら切札は常に俺のところに来るようだぜ・・・変身。」

 

う~~~~~んカッコイイな。翔太郎のキザな言動はここぞという点で活きる。「ガイアメモリと使用者は惹かれ合う」というのはこのシーンの直前でもきっちり示してますし(羽原レイカとヒートメモリ)、Wが使用するメモリで変身するドーパントと悪の「仮面ライダー」が立ちふさがるってのも「ヒーローが乗り越える試練の壁」として十分なんですが(いつだって乗り越えるのが難しいのは自分自身です)、さらにT1ガイアメモリを封じられてしまったという絶望的な状況を打開する、文字通り「最後のジョーカー」となる。いやカッコイイな。

 

使用者の身体能力や潜在能力を極限まで引き出す、というジョーカーメモリ。『風都探偵』では「使用者の感情が放つエネルギーにより性能の上限を超えた力が発揮できる」という特性が明かされました。道を切り開くのは、翔太郎の熱い心という・・・まさに翔太郎自身が切札であるような設定がすばらしく強い。「情を捨てられないハーフボイルド」な彼にぴったりなメモリなんでしょう。

 

まとめ

もうすこし色々書けそうなことはあるんですが、キリが無さそうなのでここら辺にしておきます。

落ち着いて鑑賞したことで見えてくる「アラ」のような点も思わず指摘してしまいまいましたが、僕はとてもこの映画好きですよ。「平成ライダー劇場版でおすすめといえば?」という問いには、今作を挙げる方も多いと思います。

平成2期の夏映画は各シリーズの終盤の時期ということもあり、各々の作品の魅力を凝縮した良作揃いです。その流れを作った、平成ライダーの歴史に残る作品だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

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『アベンジャーズ/エンドゲーム』感想 ~「積み重ね」という「武器」【ネタバレ注意】

どうも、黒輔です。

 

待ちに待った『アベンジャーズ/エンドゲーム』ついに公開です。

この1年、長いようで短くて でもやっぱり長かった!

 

前置き インフィニティ・ウォーから1年

思えば、前作『インフィニティ・ウォー』はエポックメイキングな映画だった。というのも、ヒーロー映画でありながらまるで悪役が主人公のような映画だったからです。

 

サノスは独特の正義によって行動しており、その為には宇宙の人口を半分にさえする。自分の崇高な目的のためなら犠牲を厭わないタイプ。ただ、今までのアベンジャーズだって救えなかった人たち・犠牲にしてしまった人たちは沢山いたし、その論点で分裂まで至ってしまった。

 

この点においてヒーローとヴィランの線引きが曖昧になり、アベンジャーズはパワーでもロジックでもサノスに敗北してしまったんですよね。サノスも部下を失いはしましたが、勝利条件は達成したわけですし。

 

もちろん、各ヒーローに見せ場をきちんと作ってましたから、これはマジで離れ業だと思う。考え抜いたんだろうなぁ。

 

しかも、『アベンジャーズ』においてチームを結成し、『エイジ・オブ・ウルトロン』でヒーローの力への疑問という種を撒き、『シビルウォー』でついに分裂させ、『インフィニティ・ウォー』で盛大にそのツケを爆発させるという、とても丁寧な(そして金のかかった)物語の積み重ねをしてるから説得力もめちゃめちゃある。

 

MCU第1作『アイアンマン』からは11年、無印『アベンジャーズ』からは7年というリアルの時間の経過もあるので、視聴者たちにも物語を噛み締め、考察する時間、何よりマーベル・シネマティック・ユニバースへの「想い」を深める時間を与えることで、さらに観客を夢中にさせることに成功してるのではないでしょうか。

 

そう考えるとこの『エンドゲーム』はまさに奇跡のような作品ですよ。どこかの作品で成績不振になりシリーズ打ち切りになるかもしれないし、時間をかけ過ぎて飽きられる・忘れられるかもしれない。実際に打ち切りになった映画シリーズやリブートしたシリーズは数知れず。

そんな中でMCUはシリーズを10年間・20作以上も続け、この「ひとつの最終作」まで漕ぎ着けた。背景にはディズニー・マネーの存在もあるのでしょうが、スタッフ・キャストの尽力と世界中のファンの力で達成した「偉業」だなと思います!

 

ここまでは「エンドゲーム」鑑賞前に書いてます。さて、実際に見たあと私がどんな感想を抱くのか楽しみです・・・

 

余談なんですけど私、楽しみにしてる映画の予告は繰り返し見ないようにしてるんですよね。極力シャットアウトしてます。

 

シアターで流れるやつは仕方ないですが自分から見には行かないですね。予告って大体良いシーンで構成されてるので、何回も見ると覚えちゃうんですよ笑それで本編見て少しガッカリしたことがあるので・・・

 

 

では鑑賞。

ここから先はネタバレ入りそうなので未鑑賞の方は進まないでくださいね!?!?

 

 

・・・ 

 

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

いやぁ・・・

 

映画 アベンジャーズ エンドゲーム ポスター 2019 AVENGERS : ENDGAME アイアンマン マイティ ソー ハルク キャプテン アメリカ ブラック ウィドウ ホークアイ スパダーマン ブラックパンサー ガーディアンズ オブ ギャラクシー アントマン ドクター ストレンジ マーベル ウィンター ソルジャー バッキー バーンズ サノス アイアン スパイダー MARVEL END GAME ディズニー インフィニティ ウォー POSTER

 

 

正直、見た直後の感想としては、最後の方の「とある展開」がショックで、受け止め方が良く分からなかったんですけど、「これで終わるんやで」という制作側の「気概」のようなものは確かにありましたね。

 

「俺たち全員がアベンジャーズだ!」と言わんばかりの大決戦は最高でした。

 「アッセンブル!」もついに聞けたからね。

 

サノスはなぜ負けたのか?

ヒーロー映画なので、もちろん最後にアベンジャーズがサノスに勝利することが約束されているわけですが、まさか冒頭でいきなりサノスが死んでしまうとは。

 

しかし、フィンガーパッチングを2回使ったサノスはもうボロボロで、首を刈ったところで意味が無い。ストーンは原子に還り、存在しないからだ。

 

ボロボロのサノスに対し、怒りに任せてRevengeしても、ただ虚しいだけ・・・

 

ここでアベンジャーズはまたしてもサノスに敗北したのです。

 

さて、中盤で過去のサノスは未来の自分がアベンジャーズに首を刈られること、そして自分が成し遂げたことをひっくり返されそうになることを知りました。そうして現在の地球にやってきたサノスは「宇宙の人口を半分にするのは不十分だ。全て破壊して1から作り直すしかない。」「地球とアベンジャーズはいたぶって消滅させる」と、自分の未来を知ったことで変わってしまったのです。

 

対するアベンジャーズは散った仲間の為、そして宇宙を救うため、アッセンブルした。

正義の名の下の復讐であるAvangeと自分の為の復讐であるRevenge、どちらが勝利するかは明白ですよね。

 

「エイジ・オブ・ウルトロン」で未来を視て一度は怯えたトニーと、未来を知って復讐しにやってきたサノスも対照的です。

 

セルフ・オマージュの数々

ナターシャやキャップといったメンバーが仲間を集めるところは、細かい違いはあれど第1作『アベンジャーズ』を思わせる作りになってました。ローニンとなって闇の世界に入ったホークアイ、1作目ではロキに操られた手下でしたからね。(申し訳ないが真田広之と戦ってるシーンの日本語?はよく聞き取れなかった...) それに自信なさげなバナーとか、ちょっとキャップに食ってかかるトニーとか。

 

ただあの頃と違うのは、今は沢山の仲間がいること。そして「Avengers」の名の通り多くの喪った者への義理と言うものもある。これはコールソンを失った第1作と共通だ。そして各々の生活に身を投じていたメンバーが集まり再び戦う。

 

タイムトラベル展開、予想はされていましたがまさかピム博士の技術が使われるとは。ピムとスタークがついに和解!?間接的にですけど。でもガチで功労者でしょ。ピム博士。

 

先ほど、「MCUの武器とは時間と世界観の積み重ねだ」と鑑賞前に書きました。今回は「タイムトラベル」というSF作品の「一種の王道」の枠組みの中で、その武器をふんだんに有効活用している。部分的ではありますが、過去にジャンプし、「現在」のキャラクターと観客が、過去のキャラクターたちを客観的に眺める。過去作を思い起こさせるセルフオマージュの数々。それがストーリー的にも、観客のテンション的にも「卒業式的な終わり」に向かわせていくんですよね。

 

アベンジャーズ』の後の戦後処理が垣間見れたのも面白かったですし、そこでは

・アイアンマンが飛び降りながらアーマーを装着するシーン

・キャプテンがウィンターソルジャーをシメるシーン

・エレベーターでの戦闘シーン(未遂)

などの過去作を思わせるシーンが。それにしてもS.T.R.I.K.E.のメンバーなんかが再登場するとはね~。

 

他にも予想外の再登場キャスト。ソーのお母さんやジェーン役のナタリー・ポートマン、ストレンジのかつての師匠エンシェント・ワン、さらに『ウィンターソルジャー』の黒幕だったアレクサンダー・ピアース役ロバート・レッドフォードという大物まで!

 

細かいシーンを抜き出せばキリがないですねこれ。

 

まぁ一番グっときたオマージュは「私はアイアンマンだ」でしょうか。

 

「オッ!」と思いましたもの。

アイアンマンに始まり、アイアンマンに終わる。いやーきれいなラストだ。

 

そう思いました。この時までは・・・

 

 

 

 

 「彼」の死に、受け止め方が分からない

なんかもう。。。『インフィニティウォー』見終わった後よりも呆然としちゃったんですよ。

 

死ぬとは思っていなかったんですよ。重傷負ったけどまあなんだかんだで助かるやろなあ、ぐらいには思ってたんですよ。

 

そしたらなんか、葬式始まってるんですよ。

 

成長したハーレー少年(アイアンマン3に登場)も出席してるし。

 

 

紆余曲折の末、結婚して娘も生まれて、これから幸せに暮らしていけたはずなのに・・・

 

 

ナターシャがあそこで犠牲になったのは、まだ理解できた。

サノスと同じ方法を用いようとする以上、同じ量の犠牲を払わなければいくらヒーローといえども筋が通らないからね。

ただ前作と違ったのは、お互いが自分から犠牲になりにいこうとしていた点でしたが。

 

 

トニー・・・

 

 

ストレンジが指を1本立てて合図を送ったシーン、あそこの2人の心情を思うと「うわぁぁ」ってなりますね。「そうする(トニーがフィンガーパッチングを決める)のが唯一の勝ち筋だ」という意味を感じ取りました。トニーの覚悟とストレンジの覚悟。くそしんどい。

 

でもヒーローになる前のトニーだったら絶対にやらなかったでしょうね。

彼自身も成長したのだ。(過去でなにかと確執の合った父ハワードと話せていたのも彼の成長でした)

 

もしかしたらキャプテンに影響を受けていたのかもね。

 

キャプテンといえば、彼が「スティーブ・ロジャース」としての人生を生きたのは、なんだかホッとしました。それぐらいは彼に与えられてもいいはず。彼の人生は実質30年とちょっとでしょうか?ずっと他人の為に戦ってきたんだから。ようやくダンスする約束が果たせたんやな・・・

 

※追記 英語のセリフをよく聞くと、「トニーが言っていたみたいに、自分の人生を生きてみようと思った」と言っているみたいですね。文字数の都合で端折られてしまったようですが、そこ大事なポイントやんけ〜!

 

僕は、正直トニー・スタークを失ったことについてまだ消化できていなんです。

もちろん彼の決断を尊重すべきなのは分かっていますが、まさかこうなるとは・・・今でも信じられないもので・・・

 

 

ただ、「終わるからこそ、前に進め」というのがこの映画のメッセージなのかなと。

 

エンドクレジットの「音」が象徴するように、アイアンマンで始まりアイアンマンで終わったこのシリーズ。

今は、映画史に残るこの作品に立ち会えてよかったと思います。

 

ありがとう、3000回愛してるぜ。

 

 

 

 

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【ネタバレ注意】『キャプテン・マーベル』感想~この人だけでサノス倒せんじゃね?

どうも、黒輔です。

 

3.15公開『キャプテン・マーベル』鑑賞しました。(スパイダーバースはまだです。。。)

 

なかなか爽快でした!

来月に控える「エンドゲーム=MCUとしての締め」の前にこういった誕生秘話を持ってくることで、逆に「終わり」を実感させるというセンス。

フューリーやコールソンの若い頃、四次元キューブ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に出てきたロナンなど、懐かしい気持ちになり。

 

あ、余談ですが、ジェームズ・ガン監督復帰おめでとうございます。本当に良かった!

natalie.mu

 

フェーズ1や2の頃を懐かしく思うと同時に「あー、もう終わるんだ・・・」と。

スタン・リー追悼仕様の特別オープニングもあって、寂しい気持ちになりました。

もう冒頭から泣きそうになっちゃいましたね・・・。

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【ネタバレ注意?】『劇場版 シティーハンター 新宿プライベート・アイズ』初見感想

どうも、黒輔です。

 

最近はわりとコンスタントに書いてたブログですが、色々と大事な用事が重なって時間が取れませんでした。

 

今日はリフレッシュで映画を観てきまして、折角なのでメモ書き程度ですが感想をば。

 

劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ> -VOCAL COLLECTION-(期間生産限定盤)

「ネタバレがネタバレになってない」と噂の『劇場版シティーハンター』!ゲッワイ!

私が自身は今回がシティーハンター初見となります。今年はなるべく食わず嫌いしないのが目標なのでね・・・

 

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